30秒でわかる「試合の終わり方」

  • 倒れて10秒立てないKO
  • まだ倒れていないのに止められたTKO(レフェリー・ドクター・セコンドのどれかが止める)
  • 時間いっぱい戦った判定(3人の採点で決める)
  • 関節技や絞め技で「参った」一本(MMAだけ。ボクシングにはありません)
  • 反則で終わった反則負け(失格)どちらの勝ちにもならなかった無効試合・引き分け

「TKOってKOと何が違うの?」——ここでつまずく人はとても多いです。結論から言うと、倒れて10秒たっても立てなかったのがKO、それ以外の理由で途中で止められたのが全部TKOです。

このページでは、格闘技の試合が終わる6つのパターンを、実際にあった試合を例にして並べます。

まず結論|終わり方は大きく6つ

終わり方 どういう状態か ボクシング MMA
KO 倒れて10カウント以内に立てなかった あり あり
TKO 立ってはいるが、続けられないと判断して止めた あり あり
判定 最後まで戦い、3人の採点で決めた あり あり
一本 関節技・絞め技でギブアップ、または失神 あり
反則負け(失格) やってはいけない攻撃で負けになった あり あり
無効試合・引き分け どちらの勝ちにもしなかった あり あり

① KO|「10秒立てなかった」だけがKOです

倒れた選手に、レフェリーが10まで数えます。10を数え終わるまでに戦える状態で立てなければKOです。それだけの、とてもはっきりしたルールです。

2026年9月2日、石井武志がWBA世界ミニマム級王座決定戦で1回1分05秒でKO勝ちし、王者になりました。世界戦での日本人男子の最速記録です。

② TKO|止めた人が3種類います

TKOは「テクニカル・ノックアウト」の略です。倒れていなくても、これ以上は危ないと判断されたら止まります。止める人によって、次の3つに分かれます。

レフェリーが止める 反撃がなくなった、足に来ている、など。いちばん多いパターンです
ドクターが止める 目の上が切れて血が入る、まぶたが腫れて見えない、など。ドクターストップと呼びます
セコンド(陣営)が止める コーナーからタオルを投げ入れる、または「もう終わりです」と申し出る。棄権とも書かれます

2026年9月2日、吉良大弥7回38秒のTKO勝ちでWBA世界ライトフライ級王者になりました。プロ5戦目での戴冠です。

棄権の例もあります。西田凌佑は2025年6月8日、中谷潤人との王座統一戦で右肩を脱臼し、6回終了時に棄権しました。記録上はTKO負けです。

③ 判定|最後まで戦ったとき

決められたラウンドを戦いきったら、リングサイドにいる3人のジャッジの採点で勝敗を決めます。「3-0」「2-1」という数字は、この3人が誰を支持したかを表しています。

読み方は少しややこしいので、別のページにまとめました。
「3-0」「2-1」の意味と、採点の仕組み

④ 一本|MMAにだけある終わり方

関節技や絞め技をかけられた選手が、相手や床を手で叩いて「参った」を伝えると、その時点で試合が終わります。これが一本(サブミッション)です。叩けないまま落ちてしまった場合も一本です。

ボクシングには一本がありません。組みつくこと自体が反則だからです。

2026年8月29日、UFC上海で鶴屋怜ケビン・ボルハス1回4分14秒、リアネイキドチョーク(裸絞め)で一本に取りました。

⑤ 反則負け(失格)

頭突き、バッティング(頭同士のぶつかり)を故意にやる、倒れた相手を殴る、ベルトより下への攻撃を繰り返す——こうした行為が続くと、減点、そして失格になります。

ここが大事なところで、頭同士がぶつかっても「わざと」でなければ反則になりません。その場合の扱いは次の⑥です。

⑥ 無効試合・引き分け

偶然のバッティングで血が出て続けられなくなった、両者とも採点が並んだ——こういうときは、どちらの勝ちにもなりません。ただし「無効試合」「引き分け」「負傷判定」の3つは別物で、ここを混同している記事がとても多いです。

無効試合・引き分け・負傷判定のちがい

戦績の「23勝(14KO)」はどう読む?

選手紹介でよく見るこの書き方は、23勝のうち14がKOまたはTKOによる勝ちという意味です。カッコの中はKOとTKOを合わせた数で、分けて書くことはあまりありません。

たとえばコナー・ベンは「26戦25勝(14KO)1敗」。25勝のうち14がKO・TKO、つまり約56%を倒して勝っている、と読みます。

MMAの場合は「KO・TKO勝ち9/一本勝ち1/判定勝ち9」のように、内訳まで書かれることが多いです。

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