30秒でわかる4団体

  • ボクシングの世界王者は1階級に4人います。WBA・WBC・IBF・WBOという4つの別々の民間団体が、それぞれベルトを出しているからです
  • どれが一番上、という公式な順位はありません。4つとも「世界王座」です
  • 4本すべてを1人が持つと4団体統一王者(アンディスピューテッド)。この階級で誰が一番強いか議論の余地がない、という意味です
  • WBAだけは、1階級に王者が複数いることがあります(スーパー王座・レギュラー王座)

「世界チャンピオンなのに、同じ階級にもう1人チャンピオンがいる」——ボクシングを見はじめた人が最初に戸惑うのがここです。

理由は単純で、ベルトを出している団体が4つあるからです。オリンピックのように1つの組織が仕切っているわけではありません。

4団体の一覧

団体 正式名称 設立 本部
WBA 世界ボクシング協会 1921年(最も古い) パナマ
WBC 世界ボクシング評議会 1963年 メキシコ(メキシコシティ)
IBF 国際ボクシング連盟 1983年 アメリカ
WBO 世界ボクシング機構 1988年 プエルトリコ(サンファン)

設立が古い=格が上、ではありません。4つとも「主要4団体」として同じように扱われます。

それぞれの特徴

WBA 王者が1階級に複数いることがあるのが最大の特徴。スーパー王座・レギュラー王座・暫定王座・休養王座と区分が多く、いちばんややこしい団体です
WBC 階級が1つ多い(ブリッジャー級があるため18階級)。4回と8回が終わった時点で採点を公表するオープンスコアリングを使うことがあります
IBF 指名挑戦者との防衛義務にいちばん厳しい団体。期限内に戦わないと王座を取り上げられます
WBO 設立はいちばん新しく、当初は格下に見られていましたが、いまは他の3つと同格に扱われます

WBAの区分は数が多いので、別のページにまとめました。
WBAのベルトが1階級に何本もある理由

「統一王者」と「4団体統一王者」は別物です

統一王者 2本以上を同時に持っている状態。「WBA・WBO統一王者」のように書きます
4団体統一王者 4本すべてを同時に持っている状態。英語でアンディスピューテッド(Undisputed=異論のない)と呼ばれ、いちばんの名誉とされます

日本では井上尚弥が2階級で4団体統一を達成しています。ただし4本そろえた状態を長く保つのはとても難しいのが実情です。理由は次の項目にあります。

なぜ4本を持ち続けられないのか

各団体はそれぞれ「この選手と戦いなさい」という指名挑戦者を決めています。4団体のベルトを持つと、指名挑戦者も4人分たまっていきます。

年に2〜3試合しかできない選手が、4人の指名挑戦者を順番にこなすのは物理的に無理です。そこで「戦えない団体のベルトは返上する」という選択になります。

指名挑戦者(マンダトリー)とは何か

ニュースの見出しを読み解く

「WBC世界バンタム級タイトルマッチ」 WBAやIBFのベルトはかかっていません。動くのはWBCの1本だけ
「王座決定戦」 いま王者がいない(空位)。勝ったほうが新王者になります
「暫定王座決定戦」 正規の王者は別にいる。臨時のベルトを争う試合です
「王座統一戦」 2人の王者が戦い、勝ったほうが2本まとめて持つ

いま誰がどのベルトを持っているかは、こちらで全17階級ぶん一覧にしています。
ボクシング世界王者一覧(WBA・WBC・IBF・WBO 全17階級)

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