30秒でわかる「3-0」「2-1」

  • この数字は点数ではありません3人のジャッジのうち、何人がその選手を勝ちにしたかです
  • 3-0=3人全員が勝ちにした(ユナニマス)/2-1=2人と1人で割れた(スプリット)/2-0=2人が勝ち、1人が引き分け(マジョリティ)
  • 116-112のような数字は、1人のジャッジがつけた合計点です
  • 採点は10ポイントマスト制=毎ラウンド、勝ったほうに10点、負けたほうに9点以下をつける
  • ダウンを1回奪うと、そのラウンドは10-8になるのが基本です

ボクシングの結果を見ていると「12回判定3-0」「2-1のスプリット」「116-112」といった数字が次々に出てきます。これらは全部ちがうものを指しています。ここを一度整理しておくと、試合の見え方がはっきり変わります。

まず仕組み|3人が、別々に採点しています

リングのまわりには3人のジャッジが座っています。3人は相談しません。それぞれが1ラウンドずつ、独立して点をつけていきます。

使うのは10ポイントマスト制という方式です。名前は難しそうですが、中身は単純です。

そのラウンドで良かったほう 必ず10点(これが「マスト=必ず」の意味)
もう一方 9点。差が大きければ8点、7点
互角だったとき 両方10点(10-10)。ただし実際にはあまり付きません

12ラウンドの試合なら、1人のジャッジの合計はだいたい120点前後になります。「116-112」はこの合計点で、4点差=おおむね4ラウンド分の差という見当がつきます。

ダウンがあると、そのラウンドは10-8

ダウンを1回奪うと、そのラウンドは10-8になるのが基本です。2回奪えば10-7。

ここが重要です。ダウン1つで2点差がつくので、ダウン1回は「ラウンドを2つ取ったのと同じ」重みになります。判定がもつれる試合で、序盤のダウン1つが最後まで効いてくるのはこのためです。

決着がついたときの3つの呼び方

書き方 呼び方 3人のジャッジの中身
3-0 ユナニマス・デシジョン(UD) 3人とも同じ選手を勝ちにした
2-1 スプリット・デシジョン(SD) 2人がA、1人がB。意見が割れた試合
2-0 マジョリティ・デシジョン(MD) 2人がA、1人は引き分けと採点した

「2-1」と「2-0」を取り違えないでください。2-1は3人目が相手を勝ちにした試合、2-0は3人目が「引き分け」と見た試合です。同じ僅差でも中身がちがいます。

決着がつかなかったとき(引き分け)

0-0 ユナニマス・ドロー 3人とも引き分けと採点
1-0 マジョリティ・ドロー 1人がAを勝ちに、2人が引き分け
スプリット・ドロー 1人がA、1人がB、1人が引き分け

実際の試合で読んでみる

2025年11月24日|井上拓真 vs 那須川天心(12回判定0-3)
那須川から見て0-3、つまり3人全員が井上を支持したユナニマス・デシジョンです。2人は2026年9月27日に再戦します。

2025年4月26日|コナー・ベン vs クリス・ユーバンクJr.(12回0-3)
3人とも116-112。全員が同じ4点差をつけた、珍しく足並みのそろった判定でした。

2025年11月15日|同じ2人の再戦(12回3-0)
今度はベンが119-107・118-108・116-110で勝ちました。119-107は12点差=ほぼ全ラウンド+ダウン相当。7か月で内容がひっくり返ったことが、数字からも読み取れます。

MMAの採点はどう違う?

基本は同じ10ポイントマスト制です。ただし見るところが違います。ボクシングは有効打がほぼすべてですが、MMAでは打撃・テイクダウン・グラウンドでの支配・一本を狙う動きもまとめて評価されます。

ラウンド数も3ラウンド(タイトルマッチは5ラウンド)が中心なので、1ラウンド取られただけで判定負けに直結しやすいのが特徴です。

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