10月17日(土)、東京・有明アリーナで開かれた『ONE SAMURAI 4』の結果です。

メインは、王者ジョナサン・ハガティーが秋元皓貴に3ラウンド0分42秒TKO勝ち。3度目の防衛に成功しました。コーメイン(メインの1つ前の、2番目に大きな試合)は吉成名高が、リファディン・マスドールに2ラウンド0分58秒、左ハイキックでTKO勝ちし、2度目の防衛です。

ONE SAMURAI 4 結果 30秒でわかる

30秒でわかるONE SAMURAI 4

  • メイン=ハガティーが3R 0分42秒TKOで秋元皓貴に勝ち、ONEバンタム級キックボクシング王座を3度防衛。秋元はONE14戦目で初めてのKO・TKO負け
  • コーメイン=吉成名高が2R 0分58秒TKO(左ハイキック)。1Rにもダウンを奪った。ONE公式の数え方で43連勝
  • トーナメント準決勝=野杁正明がシアサラニに判定2-1で勝ち、決勝へ。決勝の相手はマラット・グレゴリアン
  • 中止は2試合=グレゴリアン vs ルオ・チャオ(ルオが計量で失格)と、安保瑠輝也 vs シュマロフ(安保が計量・水分テストを通れず)
  • そのほかの日本人と外国人の試合では、与座優貴と松倉信太郎が負け、平田樹は判定3-0で雪辱

結果一覧|行われた10試合と、中止の2試合

上ほど後の試合です。勝った選手は太字です。「キック」はキックボクシング(ヒジ打ちなし)、「ムエタイ」はヒジ打ちや首相撲もある立ち技、「MMA」は総合格闘技(打撃も組み技も使える)、「グラップリング」は打撃なしの組み技だけの試合です。「TKO」は、レフェリーやセコンドが止めて決まる勝ちです。

試合順 対戦カード ルール・階級 決まり手
第12試合
(メイン)
ジョナサン・ハガティー(英国) vs 秋元皓貴 キック バンタム級
世界タイトルマッチ
3R 0分42秒 TKO(セコンドが試合を止めた)
第11試合
(コーメイン)
吉成名高 vs リファディン・マスドール(マレーシア) ムエタイ アトム級
世界タイトルマッチ
2R 0分58秒 TKO(左ハイキック)
※53.8kg契約・名高の王座は勝敗にかかわらず保持
第10試合 野杁正明 vs モハメド・シアサラニ(イラン) キック フェザー級
トーナメント準決勝
判定 2-1
第9試合 マラット・グレゴリアン(アルメニア) vs ルオ・チャオ(中国) キック フェザー級
トーナメント準決勝
中止(ルオが計量で失格。グレゴリアンが決勝へ)
第8試合 与座優貴 vs ナビル・アナン(アルジェリア/タイ) キック バンタム級 判定 3-0
第7試合 安保瑠輝也 vs ボグダン・シュマロフ(ブルガリア) キック ライト級 中止(安保が計量・水分テストを通れず)
第6試合 平田樹 vs ジヒン・ラズワン(マレーシア) MMA 女子アトム級 判定 3-0
第5試合 松倉信太郎 vs シンサムット・クリンミー(タイ) キック ライト級 2R 1分17秒 KO(右ハイキック)
第4試合 磯嶋祥蔵 vs 阿部光太 MMA ライト級 1R 1分34秒 TKO(右ストレート)
第3試合 田丸辰 vs 奥村将真 キック ストロー級 判定 3-0
第2試合 竹内悠 vs 西山亮翔 MMA フライ級 1R 0分58秒 KO(右フック)
第1試合 竹浦正起 vs 福島善成 グラップリング ライト級 5分13秒 一本(ヒールフック)

※勝敗・決まり手・時間はONE公式の大会ページと結果速報によります。判定の「2-1」などは勝った選手から見た数字です。試合の番号は、大会前に発表された12試合の順番です(格闘録の対戦カード・予想の記事と同じ)。ONE公式の結果速報は行われた10試合で数えているため、メインを「第10試合」と書いています。

メイン ハガティー vs 秋元皓貴

メイン|ハガティーが3RにヒザでダウンをうばってTKO

ONE公式の結果速報(日本語)と結果記事(英語)によると、試合はこう進みました。

  • 1ラウンド:前に出るハガティーに、秋元はローキックを返す。秋元の左フックのカウンターでハガティーが下がり、ハガティーは右目の上を切って出血。ONE公式の速報は「このラウンドは秋元の印象」と書いている
  • 2ラウンド:秋元はスーパーマンパンチ(飛びこみながら打つパンチ)を当てたが、距離を詰めて手数を上げたハガティーのペースに
  • 3ラウンド:ハガティーの右ストレートから顔へのヒザ蹴りで秋元がダウン。秋元は立ち上がってカウントを聞いたが、ハガティーが一気に攻めたところで秋元のセコンドがタオルを投げ、レフェリーが試合を止めた(0分42秒)

秋元にとっては、ONEの14試合目で初めてのKO・TKO負けです。これまでの13試合は、勝ちも負けもすべて判定でした。ハガティーはこれでキックボクシング王座の3度目の防衛。ONEのキックボクシングの試合では負けなしのままで、ボーナス1500万円を受け取りました(ONE公式)。

ハガティーは試合前に「2ラウンドを超えずに終わる」と予告していました。実際の決着は3ラウンドで、予告どおりにはなりませんでしたが、KO・TKOで勝つという狙いは実現しました。

コーメイン 吉成名高 vs マスドール

コーメイン|吉成名高が左ハイで2度目の防衛

前日の計量で、マスドールが体重を超えていた

10月16日の計量で、挑戦者のマスドールは決められた3時間のうちに体重を作れませんでした。そのあと水分テストには合格し、体重は118.6ポンド(約53.8kg)。アトム級の上限は115ポンド(約52.2kg)です。両陣営の話し合いで、試合は53.8kg契約・5ラウンドで行われることになりました。ONE公式によると、勝ち負けにかかわらず名高の王座はそのままで、マスドールが勝っても王者にはなれない条件でした。名高は負けても王座を失わない、ということです。

試合の流れ

1ラウンド、マスドールは右ハイキックから体を回して打つバックハンドブローを続けて出し、名高がバランスを崩す場面もありました。それでも、マスドールが左フックで踏みこんだ瞬間に名高の左フックが当たってダウン。2ラウンド、マスドールがもう一度バックハンドブローを打ったところを名高がかわし、左ハイキックを当てて倒しました。マスドールは立ち上がりましたが、レフェリーが止めました。

名高は試合後に「まだまだ自分は改善できることがある」と話しています(ONE公式)。

名高のONEでの戦績は7戦7勝、そのうちKO・TKO勝ちは3つになりました。ONEに来る前の試合も合わせると、ONE公式(英語の結果記事)の数え方で43連勝。2019年7月から負けていません。ボーナス1500万円も手にしています。

フェザー級トーナメント準決勝

トーナメント準決勝|野杁正明が決勝へ

第10試合の野杁正明 vs シアサラニは、3ラウンドの判定までもつれました。ONE公式(英語)の記事によると、3人のジャッジのうち2人が29-28で野杁、1人が29-28でシアサラニにつけ、2対1で野杁の勝ちになりました。3ラウンドには、シアサラニがクリンチ(相手に組みつくこと)をしすぎたとして、レフェリーから注意の印のイエローカードを2枚出されています。

野杁は試合後のマイクで「シアサラニは強くて上手かった。皆様が求めている内容じゃなかった」と、勝っても悔しさを口にしました(ONE公式)。

もう1つの準決勝、グレゴリアン vs ルオ・チャオは行われませんでした。ルオが10月16日の計量で、フェザー級の上限155ポンド(約70.3kg)を決められた3時間のうちに作れず、水分テストもクリアできませんでした。体重を変えて試合をする話し合いもまとまらなかったため、グレゴリアンが戦わずに決勝へ進みました。試合のあと、グレゴリアンが試合場に入って野杁と向き合い、野杁は「いつか戦いたい相手だった」と話しています(ONE公式)。

決勝は野杁正明 vs マラット・グレゴリアンです。優勝者には、王者スーパーボンへの挑戦権が与えられます。野杁は2025年11月にそのスーパーボンに判定で負けています。決勝の日程は、ONE公式の結果記事には書かれていません(10月19日時点)。

中止になった安保瑠輝也 vs シュマロフ

安保瑠輝也は10月16日の計量で、体重と水分テストをクリアできませんでした。ONE公式は、水分テストに合格して体重を測り直せたら、相手のシュマロフ側と試合の条件を話し合うとしていました。しかし大会当日の10月17日12時40分(日本時間)、安保が水分テストの検体を出せず体重も作れなかったため、試合は中止になったと発表されています(ONE公式)。

ONEは前日の急な減量を認めておらず、体重と一緒に「体の水分が足りているか」を尿で調べます。この大会では、計量のつまずきで3試合に影響が出ました(中止の2試合と、53.8kg契約に変わったコーメイン)。

そのほかの試合

そのほかの試合

与座優貴はアナンに判定負け

身長差22cm(ONE公式)のナビル・アナンが、長い手足で距離をとり、近づく与座にはヒザ蹴りを返して、判定3-0で勝ちました。与座は前に出続け、ふくらはぎへのローキック(カーフキック)で追い上げましたが、届きませんでした。与座は4月のハガティー戦に続いて、ONEで2連敗です。

平田樹が4年前の雪辱

平田樹は、2022年3月に判定2-1で負けていたジヒン・ラズワンに判定3-0で勝ちました。ONE公式(英語)によると、平田のプロ9勝目です。同じ女子アトム級では、空位の王座を懸けて澤田千優とアナスタシア・ニコラカコスが12月2日の『ONE SAMURAI 6』で戦う予定で、ONE公式は平田も王座争いに残ったと書いています。

松倉信太郎はONE初戦で右ハイに沈む

元K-1王者の松倉信太郎は、ONEの初戦でシンサムット・クリンミーに2ラウンド1分17秒、右ハイキックでKO負け。ガードの上から受けた一撃で倒れました。シンサムットは連敗を2で止め、ボーナス750万円を受け取っています(ONE公式)。

武尊の引退セレモニー

大会の中で、4月に引退した武尊の引退セレモニーが行われ、ONEの殿堂入りとなりました(ONE公式)。

前半の4試合

  • 阿部光太が磯嶋祥蔵に1R 1分34秒TKO勝ち。右ストレートで倒してパウンドとヒジを打ち、立ち上がった磯嶋を最後も右で倒しました。ONE本契約(10万ドル=約1500万円)とボーナスを手にしています(ONE公式)
  • 奥村将真(20歳)が田丸辰に判定3-0。最後まで打ち合った2人には、そろってボーナスが出ました(ONE公式)
  • 西山亮翔が竹内悠に1R 0分58秒KO勝ち。左ハイキックと左フックを当てたあと、飛びこんできた竹内に右のカウンターを合わせて倒しました(ONE公式の日本語の速報)
  • 竹浦正起がONE初戦で福島善成にヒールフック(かかとをひねる足の関節技)で一本勝ち(5分13秒)
予想の答え合わせ

予想の答え合わせ

格闘録は試合前に全12試合の勝敗予想を出していました。行われた10試合のうち、勝つ選手が当たったのは5試合(ハガティー・吉成名高・平田樹・西山亮翔・竹浦正起)でした。決まり方まで当たったのは、平田の判定、西山のKO・TKO、竹浦の一本の3試合です。

  • メイン:ハガティーの勝ちは当たり。ただし「5ラウンドの判定」と見た決まり方は外れ。秋元の「ONEでKO・TKO負けがない」という記録が止まりました
  • コーメイン:名高の勝ちは当たり。「5ラウンドの判定」は外れで、2ラウンドで決まりました
  • 第10試合:データでシアサラニを選びましたが、野杁の判定勝ち。「いちばん外れそう」と書いたとおりになりました
  • 日本人の勝ちを予想した与座・松倉・磯嶋・田丸の4試合は、すべて外れました

大会前の記事

この記事で使った出どころ

情報は2026年10月19日時点のものです。勝敗・決まり手・時間はONE Championship公式の発表にもとづきます。誤りを見つけられた場合は、ご指摘いただけると助かります。