【10月19日追記】試合の結果
ハガティーが秋元皓貴に3R 0分42秒TKO勝ちし、3度目の防衛に成功しました。3Rに右ストレートからのヒザ蹴りでダウンを奪い、秋元のセコンドがタオルを投げました。以下は試合前に書いた内容です。
▶ ONE SAMURAI 4の全試合の結果

10月17日(土)、東京・有明アリーナの『ONE SAMURAI 4』。メインイベントで秋元皓貴(あきもと ひろき)の前に立つのが、ONEバンタム級キックボクシング世界王者のジョナサン・ハガティーです。

ロッタンとの2試合で名前を覚えた人もいるかもしれません。ただ、その後に何本のベルトを取り、誰に負け、日本人とどう戦ってきたかまで知っている人は多くないはずです。

この記事では、ONE公式の戦績表にある13試合をもとに、ハガティーがどんな選手なのかを整理します。

  • ONEで取ったベルトの数と、その相手
  • 3つの負けの中身と、競技ごとの成績
  • 日本人との2試合と、秋元との接点
  • 「2ラウンドで終わる」予告の読み方

30秒でわかる ハガティー

30秒でわかるジョナサン・ハガティー

まずは基本の数字です。年齢と身長、それにONEでの成績を表にまとめました。公称の身長は、挑戦者の秋元と同じ170cmです。2人の違いが出るのは、ここまでの勝ち方と負け方です。

名前 ジョナサン・ハガティー(Jonathan Haggerty)
愛称 The General(ザ・ジェネラル=将軍)
年齢 29歳(1997年2月18日生まれ)
出身 イギリス(ロンドン近郊のオーピントン)
所属 Knowlesy Academy/Team Underground
身長 170cm
階級 バンタム級(体重の上限65.8kg)
ONEでの戦績 13戦10勝3敗(KO・TKO勝ち3)
今の肩書き ONEバンタム級キックボクシング世界王者(防衛2回)

年齢と身長、ONEでの戦績はONE公式の選手ページ(10月15日時点)、生年月日と出身地は英語版Wikipediaから取りました。プロ全体の戦績は、ONE公式の記事が24勝5敗、英語版Wikipediaが25勝5敗で食い違うため、ここでは書いていません。

1. 父に習ったムエタイ

ハガティーの生い立ち

ハガティーは、タイの国技ムエタイから格闘技に入った選手です。キックボクシングの王者として秋元を迎えますが、ONEでの13試合のうち10試合はムエタイでした。ここでは、どこから来た選手なのかを短く見ていきます。

7歳で父のもとで始める

ONE公式の選手紹介によると、ハガティーがムエタイを始めたのは7歳のときです。教えたのは、自身も選手だった父親でした。1年後には初めての試合に出ています。弟のフレディ・ハガティーも格闘家です。

21歳でONEデビュー

ONEに初めて出たのは2019年1月、21歳のときでした。インドネシアの大会でジョセフ・ラシリ(イタリア)に判定で勝っています。秋元も同じ2019年1月にONEデビューしていて、2人はいわば同期です。

ONEでの13試合の内訳

競技 試合数 成績
ムエタイ(ヒジ打ちあり) 10 7勝3敗
キックボクシング(ヒジ打ちなし) 3 3勝0敗

ONE公式の戦績表から数えました。今回の試合はキックボクシングのルールです。ハガティーはONEのキックボクシングでまだ負けていません。

2. ONEで取ったベルト3本

ハガティーがONEで取った3本のベルト

ハガティーの経歴でいちばん目立つのが、ベルトの数です。ONEで3本の世界王座を取り、2023年11月からの約10か月間は、ムエタイとキックボクシングの2つの王座を同時に持っていました。今持っているのは、キックボクシングの1本です。取った順に見ていきます。

時期 王座 相手と決まり方
2019年5月 フライ級ムエタイ サムエー(タイ)に5R判定勝ち
2023年4月 バンタム級ムエタイ ノンオー(タイ)に1R 2分40秒KO勝ち
2023年11月 バンタム級キックボクシング ファブリシオ・アンドラージ(ブラジル)に2R 1分57秒KO勝ち

伝説の王者2人に勝った

サムエーもノンオーも、ムエタイの本場タイで名前の知られた実力者です。とくにノンオーは、2019年に初代のバンタム級ムエタイ王者になり、何度も防衛してきた王者でした。ハガティーはその王者を1ラウンドで倒しています。

キックの王座はMMA王者から

キックボクシングの王座は、そのとき王者がいない「空位」だったため、新しい王者を決める試合で取りました。相手のアンドラージは、ONEのMMA(総合格闘技)のバンタム級王者です。このベルトは、2022年まで秋元が持っていた王座でもあります。ONE公式の王座の歴史では、秋元が3代目、ハガティーが5代目の王者です。

キック王座の防衛は2回とも判定

キックボクシング王座の防衛戦は、ここまで2回です。2025年2月にカタールでウェイ・ルイ(中国)、2026年4月に有明アリーナで与座優貴に勝ちました。どちらも5ラウンドの判定で、倒し切ってはいません。今回が3度目の防衛戦になります。

3. 3つの負けはすべてムエタイ

ハガティーの3つの負け

ハガティーはONEで3回負けています。相手はロッタンが2回、スーパーレックが1回で、どちらもタイを代表するトップ選手です。そして3つとも、ヒジ打ちのあるムエタイの試合でした。

時期 相手 決まり方 失ったもの
2019年8月 ロッタン(タイ) 5R判定負け フライ級ムエタイ王座
2020年1月 ロッタン(タイ) 3R 2分39秒TKO負け 王座の奪還ならず
2024年9月 スーパーレック(タイ) 1R 49秒KO負け バンタム級ムエタイ王座

倒されて負けた試合が2つある

3敗のうち2つは、途中で止められた負けです。ロッタンとの2戦目は3ラウンドに3度倒されてTKO負け、スーパーレック戦はヒジ打ちで49秒のKO負けでした。打ち合いの中で倒される試合も経験しています。

キックのルールでは負けなし

一方で、ヒジ打ちのないキックボクシングでは3戦3勝です。負けた3試合はどれも、ヒジや首相撲(組んでのヒザ蹴り)があるムエタイで、本場タイのトップ選手が相手でした。今回のルールは、ハガティーが負けていない方です。

負けたあとに勝ちを重ねてきた

ロッタンに2連敗したあとは、内藤大樹らに勝ち、バンタム級で2023年に2本のベルトを取りました。スーパーレックに負けたあとも、キックボクシングの防衛戦を2つ続けて勝っています。

4. 日本人との対戦は2戦2勝

ハガティーと日本人選手

ハガティーはONEで日本人選手と2回戦い、2回とも勝っています。そして今回の秋元とは、これが初めての対戦です。共通の相手を通して見ると、2人の距離感が少し見えてきます。

内藤大樹に判定勝ち(2020年12月)

2020年12月4日、シンガポールの大会で内藤大樹とムエタイで戦い、3ラウンドの判定で勝ちました。海外の格闘技サイトの報道では、1ラウンドと2ラウンドに1回ずつダウンを奪っています。

与座優貴に判定勝ち(2026年4月)

2026年4月29日の『ONE SAMURAI 1』では、有明アリーナで与座優貴を迎えて5ラウンドを戦い、判定3-0で勝ちました。今回と同じ会場、同じキックボクシングの王座戦です。日本のファンの前で勝った経験があります。

秋元とは初対戦。共通の相手は2人

共通の相手 ハガティー 秋元皓貴
ジョセフ・ラシリ 2019年1月 判定勝ち 2019年3月 判定負け
ウェイ・ルイ 2025年2月 5R判定勝ち 判定負けのあと、判定勝ち(1勝1敗)

ONE公式の2人の戦績表で確かめました。ただ、何年も前の試合も入っているので、この表だけで勝ち負けは決められません。

5. 「2Rで終わる」予告の中身

ハガティーの試合前の発言

ハガティーは試合前から強気です。8月31日の東京での会見と、9月のONE公式のインタビューで、秋元について何度も話しています。言葉を並べると、相手を軽く見ているわけではないことも分かります。

8月31日の会見での予告

会見では「秋元選手は常に全力で戦ってくる選手なので、非常に楽しみです」と話したうえで、「この試合は2ラウンドを超えずに終わると予想しています」と予告しました(ONE公式の日本語レポート)。

秋元を高く評価している

9月16日のONE公式の記事では「何年も前から秋元と戦いたかった。たぶん階級で最高の1人だと思ってきた」と話しています。そのうえで「完膚なきまでにやっつける」とも言っています。

アウェーの声援は気にしない

日本で戦うことについては「(地元の声援は)与座の時と同じくらいしか効かない。つまり大して効かない」と答えました。4月に有明で与座に勝った経験が、この強気の土台になっているようです。

6. 強みと課題

ハガティーの強みと課題

ここまでの戦績から、ハガティーの強みと課題を3つずつ整理します。数字はONE公式の戦績表から数えたものです。戦い方の見立ては、試合結果をもとにした当サイトの見方で、ONE公式の評価ではありません。

強み|世界王者を倒し切った攻撃力

  • ムエタイでノンオーを1R、キックでアンドラージを2RでKO
  • 5ラウンドの試合を何度も戦い切ってきた経験
  • キックボクシングのルールでONE負けなし

課題|KO・TKOで負けた試合もある

  • ONEの3敗のうち2つがKO・TKO負け(どちらもムエタイ)
  • キック王座の防衛戦2つは、どちらも判定勝ち
  • ONEでの10勝のうち、7つは判定

秋元とのかみ合わせ

秋元はONEでの13試合がすべて判定で、KO・TKOで止められたことはありません(試合の中でダウンがなかった、という意味ではありません)。一方で、秋元自身もONEではKO・TKO勝ちがありません。ハガティーが予告どおり倒し切るのか、秋元が5ラウンドを戦い抜いて判定に持ち込むのか。ここがこの試合のいちばんの見どころです。

よくある質問

ハガティーは何歳ですか

29歳です。英語版Wikipediaでは1997年2月18日生まれとされています。

どこの国の選手ですか

イギリスの選手です。英語版Wikipediaによると、ロンドン近郊のオーピントンで生まれました。

ONEでの戦績はどれくらいですか

13戦10勝3敗です(ONE公式・10月15日時点)。キックボクシングでは3戦3勝で、3つの負けはすべてムエタイの試合です。

KO負けしたことはありますか

あります。ONEでは2020年1月にロッタンにTKO負け、2024年9月にスーパーレックにKO負けしています。

秋元皓貴と戦ったことはありますか

ありません。今回が初めての対戦です。ラシリとウェイ・ルイという共通の相手が2人います。

日本人に負けたことはありますか

ONEではありません。内藤大樹と与座優貴に、どちらも判定で勝っています。

試合はいつ、どこで見られますか

10月17日(土)、東京・有明アリーナの『ONE SAMURAI 4』のメインイベントです。日本ではU-NEXTが独占ライブ配信します。くわしくは対戦カードの記事にまとめています。

まとめ

  • ハガティーはイギリスの29歳。ONEで3本の世界王座を取り、今はキックの王者
  • ONEのキックボクシングでは3戦3勝。3つの負けはすべてムエタイ
  • 3敗のうち2つはKO・TKO負け(どちらもムエタイ)
  • キック王座の防衛戦は2試合とも5ラウンド判定
  • 日本人とは2戦2勝。秋元とは初めての対戦

当日は、2ラウンドが終わった時点で秋元が立っているかを見てください。そこで予告が当たったか外れたかが分かります。当サイトの勝敗の見立ては予想記事に書いています。

※戦績・年齢は2026年10月15日時点のものです。計量や当日の変更があれば追記します。

あわせて読みたい

この記事で使った出どころ

  1. ONE公式|ジョナサン・ハガティーの選手ページ(年齢・身長・所属・ONEでの13試合の結果と決まり方・競技ごとの成績・ムエタイを始めたきっかけ)
  2. ONE公式|秋元皓貴の選手ページ(ONEでの全試合が判定であること・共通の相手との結果)
  3. ONE公式|ONE SAMURAI 4 大会ページ(メインイベント・バンタム級キックボクシング世界タイトルマッチ)
  4. 英語版Wikipedia|Jonathan Haggerty(生年月日・出身地・各試合の日付・ロッタン再戦で3度倒されたこと)
  5. 英語版Wikipedia|Nong-O Hama(ノンオーが2019年に初代のバンタム級ムエタイ王者になり、防衛を重ねたこと)
  6. ONE公式|ロッタンがハガティーにTKO勝ち(2020年1月)(ロッタンとの2戦目の結果)
  7. The Mix|ハガティーが内藤大樹に勝利(2020年12月)(内藤戦で2度のダウンを奪ったこと)
  8. ONE公式|ハガティーの特集(10月6日)(ONEデビューが2019年1月・21歳のとき、弟フレディも格闘家)
  9. ONE公式|バンタム級キックボクシング世界王座の歴史(秋元が3代目、ハガティーが5代目の王者であること)
  10. ONE公式|ハガティーのインタビュー(9月16日)(「階級で最高の1人」「完膚なきまでにやっつける」「与座の時と同じくらいしか効かない」)
  11. ONE公式|ONE SAMURAI 3・4 メガプレスカンファレンス事後レポート(9月2日)(「2ラウンドを超えずに終わると予想しています」)

リンクは2026年10月15日に確認したものです。リンク先の内容はその時点のものです。媒体によって食い違った数字は、食い違っていることを書くか、書かないようにしています。