【予想】亀田和毅 vs フィゲロア|世界戦の判定決着は1勝2敗1分の王者
【10月19日追記】この試合は中止になりました。フィゲロアが前日計量で体重を落としきれずに王座を失い、試合当日に体調不良で棄権しました。WBA世界フェザー級の王座は空位です。亀田の挑戦権がこれからどうなるかはこちらの記事にまとめています。
元世界2階級制覇王者の亀田和毅(35歳・TMK GYM)が、日本時間2026年10月18日(日)、アメリカ・ラスベガスでWBA世界フェザー級王者ブランドン・フィゲロア(29歳)に挑戦します(現地は10月17日)。勝てば日本人9人目の世界3階級制覇です。
この試合のいちばんの特徴は、2人とも一度もKO負けがないこと。亀田は47戦、フィゲロアは30戦で、リングの上で止められたことがありません。つまり、判定決着も十分に考えられる試合です。
そこで気になるのが、フィゲロアの「世界タイトル戦で判定までいったときの成績」です。この記事では、「試合が判定までいったとき、どちらが有利か」を軸に、勝敗を予想します。
先に結論|当サイトの予想
先に結論を書きます。理由は、このあと数字と過去の試合で説明します。
- 本線=フィゲロアの12回判定勝ち。長いリーチを生かして近い距離で多くのパンチを出し、亀田をロープぎわに押しこみ続けて、接戦から中くらいの差で勝つ形
- 対抗=亀田の12回判定勝ち(番狂わせ)。中くらいの距離を保ち、精度の高いパンチとカウンターで1つ1つポイントを取る形。フィゲロアが過去に2度、判定で負けた形です
- もう1つの形=フィゲロアの9回以降のTKO。亀田の足が止まったときです。ただ、亀田は47戦で一度も止められていないため、本線にはしませんでした
- 自信の度合い=中くらい。力と体格はフィゲロアが上ですが、世界タイトル戦で判定になったときの数字は、フィゲロアにとって安心できるものではありません(ただし試合数は4つだけです)
1. 試合の日時・会場・配信
まずは基本の情報です。日本時間では、10月18日(日)の午前の試合になります。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 日にち | 現地2026年10月17日(土)=日本時間10月18日(日) |
| 会場 | ザ・コスモポリタン・オブ・ラスベガス内「ザ・チェルシー」(米ネバダ州) |
| 試合 | WBA世界フェザー級タイトルマッチ 12回戦 王者フィゲロアの初防衛戦/挑戦者・亀田和毅(WBA同級3位) |
| 大会 | PBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)興行。メインはセバスチャン・フンドラ vs エルマル・ハドリベアイ(WBC世界スーパーウェルター級)で、亀田の試合はセミファイナル(メインの1つ前の試合。主催者の表記は「コ・メインイベント」) |
| 中継の開始 | 日本時間18日(日)午前9時(アメリカ東部20時/西部17時) |
| 亀田の試合の時刻 | 試合順・時刻は未発表。セミファイナルなので、興行の後半(日本時間の午前の後半ごろ)になるとみられます(当サイトの推定) |
| アメリカでの中継 | TNT・truTV・DAZN(PBC発表) |
| 日本での配信 | 日本向けの公式発表は、当サイトでは確認できていません(10月7日時点)。DAZNでの配信予定と伝える情報サイトもありますが、DAZN公式では確認できませんでした。決まりしだい追記します |
※日本時間の9時は、PBCが発表した現地の開始時刻(東部20時)を日本時間に直したものです。ボクシングの情報サイトには「10時開始」と書くところもあり、食い違っています。
2. 2人をくらべる
年齢は亀田が6つ上。体は、フィゲロアのほうが一回り大きい選手です。フェザー級は、体重の上限が126ポンド(約57.2キロ)の階級です。
| 項目 | 亀田和毅 | ブランドン・フィゲロア |
|---|---|---|
| 年齢 | 35歳(1991年7月12日生まれ) | 29歳(1996年12月29日生まれ) |
| 身長/リーチ | 171cm/170cm | 175cm/184cm |
| 構え | 右構え | 右構え(試合の中で左右を入れ替えることもある) |
| プロ戦績 | 47戦42勝(23KO)5敗 | 30戦27勝(20KO)2敗1分け |
| KOで勝った割合 | 勝ちの55% | 勝ちの74% |
| KO・TKOで負けた回数 | 0回 | 0回 |
| 負けの中身 | 5敗すべて12回判定 | 2敗(どちらもフルトンに判定負け) |
| おもな実績 | 元WBO世界バンタム級王者、元WBC世界スーパーバンタム級暫定王者(2階級制覇) | WBA世界フェザー級王者。スーパーバンタム級とフェザー級で世界王者に |
| 前の試合 | 2025年5月 アンジェロ・レオに0-2の判定負け(約1年5か月ぶりの試合) | 2026年2月 ニック・ボールに12回TKO勝ち(王座獲得) |
※戦績・体格は日本語版・英語版Wikipediaと当サイトの選手ページにそろえました(2026年10月7日時点)。KOの割合は「KO勝ち÷勝ち数」で当サイトが計算しました。
リーチ(両腕を広げた長さ)の差は14cm。ふつうは離れて戦うほうが有利に見えますが、フィゲロアは長い腕を持ちながら、近い距離での打ち合いを選んできた選手です。
3. フィゲロア|世界タイトル戦で判定までいくと、1勝2敗1分
フィゲロアは、20KOを持つ強打の王者です。ところが、世界王座が賭かった10試合のうち、判定の前に試合を終わらせた6試合は6戦全勝。一方で、12回の判定までいった4試合は1勝2敗1分です。試合数は少なく、そのうち2試合は同じ相手(フルトン)なので、「判定に弱い」と決めつける材料ではなく、気をつけて見たい数字として使います。
世界王座が賭かって、判定までいった4試合
| 日にち | 相手 | 結果 |
|---|---|---|
| 2025年2月1日 | スティーブン・フルトン | ● 12回 判定0-3(WBC世界フェザー級王座を失う) |
| 2023年3月4日 | マーク・マグサヨ | ○ 12回 判定勝ち(WBC暫定フェザー級王座を獲得) |
| 2021年11月27日 | スティーブン・フルトン | ● 12回 判定0-2(WBC世界スーパーバンタム級王座を失う) |
| 2019年11月23日 | フリオ・セハ | △ 12回 判定の引き分け(防衛。セハは計量で約2キロ超過) |
※世界王座(暫定王座を含む)が賭かった試合だけを数えています。2025年7月の挑戦者決定戦(勝つと世界王座への挑戦権を得る試合。ジョエット・ゴンザレスに判定勝ち)を入れると、判定までいった5試合は2勝2敗1分です。2019年のセハ戦は、セハが体重を超えたため、勝ってもセハは王座を取れない条件でした。2023年のマグサヨ戦は、公式の採点は大差でしたが、マグサヨがホールディングで2度減点されており、採点ほど一方的な試合ではなかったと伝えられています(PBC)。「判定0-2」は、ジャッジ3人のうち2人が相手の勝ち、1人が引き分け、という意味です。
フルトンとの2試合は、負け方が少し違います。2021年の第1戦は、フィゲロアが1060発を出して314発を当て、手数ではフルトン(726発中269発)を大きく上回りました。それでも当たる割合はフルトンが上(37%対30%)で、採点は2-0でフルトンです(CompuBox)。2025年の再戦は、フルトンが距離を使い、当たったパンチの数がフルトン214発、フィゲロア143発(PBCの発表)。2試合に共通するのは、手数ではなく、パンチの精度と距離の使い方で上回られたことです。
終盤に強い一面もある
直近8試合を並べると、フィゲロアは「長くなっても落ちない」選手でもあります。
| 日にち | 相手 | 結果 |
|---|---|---|
| 2026年2月7日 | ニック・ボール | ○ 12回0分32秒TKO(王座獲得) |
| 2025年7月19日 | ジョエット・ゴンザレス | ○ 12回 判定3-0(挑戦者決定戦) |
| 2025年2月1日 | スティーブン・フルトン | ● 12回 判定 |
| 2024年5月4日 | ジェシー・マグダレノ | ○ 9回KO |
| 2023年3月4日 | マーク・マグサヨ | ○ 12回 判定 |
| 2022年7月9日 | カルロス・カストロ | ○ 6回TKO |
| 2021年11月27日 | スティーブン・フルトン | ● 12回 判定0-2 |
| 2021年5月15日 | ルイス・ネリ | ○ 7回KO |
8試合のうち、12回までもつれたのは5試合です(判定は4試合で、ボール戦だけが12回のTKO)。ボール戦は、11回までの採点でジャッジ3人のうち2人がすでにフィゲロアを上にしていて、最後の12回に仕留めています(詳しくはフィゲロアの深掘り記事)。亀田本人も、フィゲロアを「1回から12回まで、最後まで手数を出してくる選手」と見ています(東京スポーツ、2026年9月2日)。
4. 亀田|47戦、一度も止められていない。でも勝ち切れていない
亀田の最大の強みは、打たれ強さです。47戦でKO・TKO負けが一度もありません。5つの負けはすべて12回判定です。ダウンは、2015年9月のマクドネルとの再戦の12回に取られています。
2021年12月以降の全7試合
| 日にち | 相手 | 結果 |
|---|---|---|
| 2025年5月24日 | アンジェロ・レオ | ● 12回 判定0-2(IBF世界フェザー級王座に挑戦) |
| 2024年8月24日 | レラト・ドラミニ | ○ 12回 判定2-1(再戦。5回にダウンを奪う) |
| 2024年3月31日 | ケビン・ビジャヌエバ | ○ 5回終了TKO |
| 2023年10月7日 | レラト・ドラミニ | ● 12回 判定1-2(IBF世界フェザー級2位決定戦) |
| 2023年2月25日 | ルイス・カスティージョ | ○ 5回TKO |
| 2022年7月30日 | ウィリアム・エンカルナシオン | ○ 4回KO |
| 2021年12月11日 | ヨンフレス・パレホ | ○ 12回 判定3-0 |
※日本語版Wikipediaの戦績表から、2021年12月以降の全7試合を並べました(2021年5月の三宅寛典戦は8回判定勝ち)。
※フィゲロアの数字は「世界タイトル戦」だけ、亀田の数字は「2021年12月以降の全試合」で数えています。数え方が違うので、2人を直接くらべる数字ではありません。
気になる点が2つあります。
- 2021年12月以降、12回戦は4試合で2勝2敗。2021年12月から数えて12回まで行った4試合は2勝2敗。接戦をものにできるかどうかが、毎回の分かれ目になっています
- アメリカでは2勝3敗。2014年のラスベガス・シカゴでの防衛戦に勝ったあと、2015年(テキサス)と2019年(カリフォルニア)の3試合は判定で負けています。ただし、最後のアメリカでの試合(2019年7月)は7年以上前です
亀田が自分で挙げた勝ちの条件=スタミナ
亀田は、勝つために「スタミナがいちばん大事」と話しています。フィゲロアが1回から12回まで手数を出して前に出てくるため、後半に足が落ちたら負けるが、落ちなければ十分に戦える、という見方です(東京スポーツ、2026年9月2日)。7月末からはメキシコで合宿に入り、IBF・WBO世界スーパーフェザー級王者のエマヌエル・ナバレッテとスパーリングを重ねています(デイリースポーツ)。亀田はナバレッテを「フィゲロアよりもう一段階強い」と話しています。
前の試合から約1年5か月ぶりで、2戦続けての世界挑戦です。試合の勘が戻っているかも、確かめたいところです。
5. 同じ相手で比べる|ヨンフレス・パレホ
2人には共通の相手がいます。ベネズエラのヨンフレス・パレホです。
| フィゲロア | 亀田和毅 | |
|---|---|---|
| 日にち | 2019年4月20日 | 2021年12月11日 |
| 結果 | 8回終了で相手が棄権(WBA暫定スーパーバンタム級王座を獲得) | 12回 判定3-0で勝ち(116-112×2、114-113) |
フィゲロアは8回で戦意を折り、亀田は12回戦って判定で上回りました。ただ、2つの試合は2年8か月離れていて、階級の状況も違います。「AがBに勝ち、BがCに勝ったから、AはCより強い」とは言えないのがボクシングです。参考材料にとどめます。
6. 予想の理由と、ひっくり返る条件
ここまでの材料をまとめると、「フィゲロアが近い距離で打ち続けられるか、亀田が中くらいの距離を保ってきれいなパンチの差を作れるか」が分かれ目になりそうです。
フィゲロアを本線にした理由
- 体格=身長で4cm、リーチで14cm上
- 12回を通して手数が落ちない。直近8試合で12回までもつれた5試合のうち、勝ちは3つ(ボール戦のTKOを含む)
- 亀田は35歳で、約1年5か月ぶりの試合
- 判定になった場合も、前に出て手数を出すのはフィゲロアになりやすい(亀田本人もそう見ています)
亀田が勝つ形=フルトンの勝ち方
- フィゲロアが2度負けたフルトンのように、圧力に付き合いすぎず、距離を使い、精度の高いまっすぐのパンチとカウンターでポイントを取る。ボクシングニュースサイトのBoxingNews24も、亀田の勝ち筋は、横に動き、まっすぐのパンチとカウンターで、ロープぎわに追い込まれないことだと書いています
- フィゲロア本人も、亀田がフルトンの作戦をまねてくると予想しています(Yahoo Sports、10月3日)。つまり手の内は読まれているということです
- 前半に細かい差を積み、12回判定の接戦に持ちこむ。亀田は2024年8月のドラミニ戦のように、判定での接戦を拾った試合もあります
3つの結末とその可能性
| 結末 | 当サイトの見方 |
|---|---|
| フィゲロアの12回判定勝ち | 本線。亀田が47戦止められていないことを考えると、いちばん起きやすい形 |
| 亀田の12回判定勝ち | 対抗。フルトンの勝ち方にはまり、フィゲロアの攻めが空を切り続けた場合 |
| フィゲロアの9回以降のTKO | 3番手。亀田の足が止まったときだけ。ボール戦と同じ形です |
7. 勝ったあとに起きること
亀田が勝った場合、スポーツ紙は次のように伝えています(サンケイスポーツ、2026年8月28日)。
- 日本男子9人目の世界3階級制覇(バンタム級/スーパーバンタム級/フェザー級)
- 2019年7月以来、7年3か月ぶりの世界王座への返り咲き。これは日本選手のブランクとして最長になる
亀田は「これが最後のつもりで、すべての経験を出したい」と話しています(デイリースポーツ、7月)。7月には、勝って日本で防衛戦をし、日本人との対決につなげたいとも話しました。一方、フィゲロアは勝ったあとに王座の統一戦を望んでいて、井上尚弥との試合も「実現可能だと思う」と話しています(東京スポーツ、7月17日)。現在の世界王者はボクシング世界王者一覧で確かめられます。
よくある質問
この試合について、気になりそうなことをまとめました。
試合は日本時間の何時からですか
中継の開始は、日本時間10月18日(日)の午前9時です。亀田の試合はセミファイナルで、時刻はまだ発表されていません(10月7日時点)。
日本ではどこで見られますか
アメリカではTNT・truTV・DAZNで中継されます。日本向けの配信は、公式の発表を確認できていません。決まりしだい、どこで見られる?に書き足します。
亀田和毅が勝つと、何階級制覇ですか
3階級制覇です。これまでにバンタム級(WBO)とスーパーバンタム級(WBC暫定)で世界王座を取っていて、フェザー級が3つ目になります。日本人男子では9人目です。
亀田はKO負けしたことがありますか
ありません。47戦で5敗していますが、すべて12回判定です。フィゲロアも30戦でKO・TKO負けはありません。
フィゲロアはどんな選手ですか
アメリカ・テキサス州出身の29歳で、愛称は「ザ・ハートブレイカー」。ボディ打ちが持ち味で、井上尚弥と戦ったルイス・ネリを2021年に7回KOで倒しています。くわしくは深掘り記事へ。
まとめ
- 日本時間10月18日(日)、ラスベガスでWBA世界フェザー級タイトルマッチ。中継は午前9時から、亀田はセミファイナル
- 2人ともKO負けなし。判定決着も十分に考えられる
- フィゲロアは判定の前に終わらせた世界戦は6戦全勝、世界タイトル戦で判定までいくと1勝2敗1分(ただし試合数は4つ)。フルトンのような「精度と距離」で来る相手が苦手
- 亀田は47戦で一度も止められていないが、2021年12月以降の12回戦は2勝2敗。アメリカでは2勝3敗
- 当サイトの本線はフィゲロアの判定勝ち、対抗は亀田の判定勝ち
試合を見るなら、前半は亀田がフィゲロアの届かない距離を保てているか、後半は亀田の足が動き続けているかに注目すると、試合の流れがよく分かります。前日計量や試合順が発表されたら、この記事に書き足します。
▶ 2人の全戦績は 亀田和毅の選手ページ/ブランドン・フィゲロアの選手ページ
▶ 試合の概要は 【10月17日】亀田和毅 vs フィゲロア|どちらも、まだ一度もKO負けがない
▶ ほかの試合の予定は 試合予定/配信先は どこで見られる?
この記事で使った出どころ
- 日時・会場・対戦カード・配信(アメリカ):FIGHTMAG/PBC大会ページ(開始は東部20時)
- 亀田の発言(スタミナ・47戦で一番強い相手):東京スポーツ(2026年9月2日)/デイリースポーツ(2026年7月11日・7月30日・8月28日)
- メキシコ合宿・ナバレッテとのスパーリング:デイリースポーツ(2026年7月30日)/BoxingNews(2026年8月18日)
- フィゲロアの発言・亀田の見立て:Yahoo Sports(2026年10月3日)/BoxingNews24(2026年8月)
- フィゲロアの発言(井上尚弥について):東京スポーツ(2026年7月17日)
- 亀田の戦績:日本語版Wikipedia「亀田和毅」
- フィゲロアの戦績:英語版Wikipedia「Brandon Figueroa」
- フルトンとの2試合のパンチ数:BoxingScene(CompuBox、2021年)/PBC(2025年2月1日の試合ページ)
- 勝った場合の記録(9人目・7年3か月ぶり):サンケイスポーツ(2026年8月28日)
情報は2026年10月7日時点のものです。予想は当サイトの見方で、結果を約束するものではありません。誤りを見つけられた場合は、ご指摘いただけると助かります。