30秒でわかる計量

  • プロの主要な試合は試合の前日に計量します。当日ではありません
  • 前日に量るので、選手は試合までの約24時間で体重を戻します(リカバリー)。戻す量が5kg以上になることも珍しくありません
  • 契約体重(キャッチウェイト)=階級のリミットとは別に、その試合だけ決めた体重のこと。「71.0kg契約」がこれです
  • 体重を超えると計量失格。王者ならその時点でベルトを失います

「前日計量」「71.0kg契約」「計量オーバー」——このあたりは説明なしで使われがちな言葉です。順に整理します。

なぜ前日に量るのか

かつては試合当日に量っていました。いまプロの主要な試合が前日計量なのは、脱水状態のまま殴り合うのが危険だからです。

前日に量れば、試合までの約24時間で水分と食事を戻せます。体を回復させてからリングに上げるための仕組みです。

ただし副作用もあります。「計量さえ通ればいい」と考えて極端に絞る選手が出てきて、計量時と試合時で体重が大きく違うという状況が生まれました。

リカバリーで何kg戻るのか

階級によりますが、軽い階級で3〜5kg、重い階級では10kg近く戻ることもあります。「ミニマム級(47.61kg)の試合なのに、リングでは52kgくらいで殴り合っている」ということが実際に起きます。

そのため一部の団体では、試合当日の朝にもう一度量るルール(再水和チェック)を設けて、戻しすぎを制限しています。

契約体重(キャッチウェイト)とは

階級のリミットとは別に、その試合だけ決めた体重のことです。

どんなときに使うか 階級が違う2人を戦わせたい。片方が減量に苦しんでいる。話題性のあるカードを組みたい
ベルトは動くか 動きません。階級のリミットを外れているので、原則としてタイトルはかかりません
書かれ方 「MMA 5分3R/71.0kg契約」「150ポンド契約」のように書きます

2026年9月10日の超RIZIN.5は、ほとんどの試合がこの形です。たとえば朝倉未来 vs 青木真也は「MMA 5分3R/71.0kg契約」。階級の試合ではなく、この日この2人のために決めた体重です。

コナー・ベンが2026年4月にレジス・プログレイスと戦ったときも「150ポンド契約」でした。ウェルター級(147ポンド)より3ポンド重い設定です。

計量に失敗するとどうなるか

その場での猶予 多くの場合、1〜2時間の再計量の機会が与えられます。サウナや縄跳びで落とします
王者が超えた その時点でベルトを失います。試合に勝っても王座は戻りません
挑戦者が超えた 試合はできても、勝ってもベルトはもらえません(王者が勝てば防衛、挑戦者が勝てば空位)
お金 ファイトマネーの一部が相手に渡るのが一般的です
試合そのもの 差が大きすぎると中止になります。相手側が受けるかどうかで決まります

「計量失格=即中止」ではありません。相手が受け入れれば試合は行われます。ただし失格した側は、勝っても得るものがほとんどありません。

MMAの計量はここが違う

  • UFCなどではタイトルマッチだけリミットが厳しく、それ以外の試合は1ポンドの余裕が認められます
  • 計量に失格した選手が勝った場合、無効試合として扱う団体が多いです → 無効試合とは
  • RIZINは契約体重の試合が多く、階級の試合のほうが少ない興行もあります

「同じ階級名なのに重さが違う」問題

ボクシングのフェザー級とUFCのフェザー級は、まったく違う重さです。ここは混乱のもとなので、一覧表にしています。
格闘技の階級と体重の一覧

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