2026年9月10日(木)、京セラドーム大阪で行われる「ANGEL CHAMPAGNE presents 超RIZIN.5 浪速の超復活祭り」。この大会で、ナターシャ・クジュティナRENAと対戦します(RIZIN MMAルール・5分3R・49.0kg)。

この記事は、クジュティナという選手だけを掘る記事です。

先に結論を書きます。クジュティナはリオデジャネイロ五輪の柔道・銅メダリストで、MMAでの一本勝ち4回はすべて「1ラウンドの腕ひしぎ十字固め」です。腕を狙う相手だ、と最初に頭に入れておくと試合が見やすくなります。

30秒でわかる ナターシャ・クジュティナ

名前 ナターシャ・クジュティナ(Natalia Yuryevna Kuziutina)/愛称は「Kuzya」
生年月日 1989年5月8日(37歳)
国籍・出身 ロシア・ブリャンスク
体格 160cm/契約体重49.0kg
所属・ベース アメリカン・トップチーム(アメリカ・フロリダ州)。ベースは柔道
戦績(MMA) 11戦10勝1敗(KO・TKO 0/一本 4/判定 6)
柔道の実績 2016年リオデジャネイロ五輪 銅メダル(52kg級)/世界選手権 銀1・銅3
タイトル(MMA) 元LFA女子ストロー級暫定王者(2023年12月獲得・2度防衛)
直近の試合 2026年4月12日 浜崎朱加に1ラウンド、腕ひしぎ十字固めで一本勝ち
ここが一番の特徴 一本勝ち4回が、4回とも1ラウンドの腕ひしぎ十字固め

1. まず名前です。「ナターシャ」と「ナタリア」の両方が使われています

この選手は、日本語の表記が2つあります。

  • ナターシャ・クジュティナRIZIN公式サイトはこちら。当サイトもこれに合わせています
  • ナタリア・クジュティナ… Wikipedia日本語版の見出しはこちら。本名は Natalia Yuryevna Kuziutina です

ロシア語では「ナタリア」の愛称が「ナターシャ」なので、どちらも同じ人で、どちらも間違いではありません。検索するときは両方で試すと記事が見つかりやすくなります。

2. リオ五輪の銅メダリストです

クジュティナのベースは柔道です。しかも「やっていた」という程度ではありません。

2016年 リオデジャネイロ五輪(52kg級) 銅メダル
2019年 世界選手権(東京) 銀メダル
2010年・2014年・2017年 世界選手権 銅メダル(3回)
ヨーロッパ選手権 優勝4回(2009・2010・2013・2018年)

五輪の表彰台に立ち、世界選手権のメダルを4つ持っている選手が、そのままMMAに来ている、ということです。

3. 一本勝ち4回が、4回とも「1ラウンドの腕ひしぎ十字固め」です

ここがこの記事でいちばん大事な数字です。クジュティナのMMAでの一本勝ちは4回。その中身がこうなっています。

2022年11月 デジレー・ベネット 1R 2分51秒 腕ひしぎ十字固め
2023年4月 カレン・キンテーロ 1R 39秒 腕ひしぎ十字固め
2023年7月 ケイシー・マクブライド 1R 3分09秒 腕ひしぎ十字固め
2026年4月 浜崎朱加 1R 腕ひしぎ十字固め

4回とも同じ技で、4回とも1ラウンドです。腕ひしぎ十字固めは、柔道でもおなじみの、相手の腕を両脚で挟んで伸ばす関節技です。

つまりクジュティナは「引き出しが多い選手」ではなく、「得意技が1つあって、それが確実に決まる選手」だと数字が言っています。RENA側から見れば、腕を取られる形を作らせないことが対策のすべて、ということになります。

4. 11戦して、KOで勝ったこともKOで負けたこともありません

クジュティナの11戦の中身を整理すると、こうなります。

一本勝ち 4回
判定勝ち 6回
KO・TKO勝ち 0回
判定負け 1回
KO・TKO負け/一本負け 0回

倒したこともなければ、倒されたこともありません。唯一の黒星も判定です(2023年3月・ファティマ・クライン戦)。

これは打撃で試合を作るタイプではないということでもあります。組んで、倒して、極めるか、そのまま点を取る。それがクジュティナの勝ち方です。

5. 前の試合で、元RIZIN王者を1ラウンドで極めています

クジュティナのRIZIN初戦は、2026年4月12日のRIZIN LANDMARK 13でした。相手は元RIZIN女子スーパーアトム級王者の浜崎朱加

結果は1ラウンド、腕ひしぎ十字固めで一本勝ち。しかもこれが、彼女にとってスーパーアトム級(49kg)での初戦でした。

階級を上げた最初の試合で、その階級の元王者を1ラウンドで極めた——これが日本での評価が一気に上がった理由です。9月10日は、そのRIZIN2戦目にあたります。

6. MMAを始めたのは33歳のときです

クジュティナがMMAデビューしたのは2022年11月、33歳のときです。柔道では2020年まで現役でヨーロッパ選手権に出ていました。

つまりMMAの経験はまだ4年、11試合だけ。37歳ですが、格闘家としては年齢のわりにキャリアが浅い選手です。

いまは柔道の国ではなく、アメリカ・フロリダ州のアメリカン・トップチームで練習しています。世界中の選手が集まる、MMAでは有名なジムです。

この試合の見どころを3つに絞ると

  1. 腕を取られる形になるかどうか。クジュティナの一本勝ち4回は全部が腕ひしぎ十字固めで、全部が1ラウンドです。この形になった時点でかなり危ないと見てよいと思います。
  2. 立ったままの時間をどれだけ作れるか。クジュティナはKO勝ちが0回。打撃で終わらせる選手ではありません。RENAが立ち技の時間を長くできれば、それだけで試合の色が変わります。
  3. 判定までいったときの読みにくさ。クジュティナの10勝のうち6勝は判定です。倒しきれなくても点を取り切るタイプなので、3ラウンドを走り切られると厳しくなります。

この記事で使った出どころ

  • RIZIN公式サイトの大会情報(表記「ナターシャ・クジュティナ」と対戦カード)
  • Wikipedia日本語版・英語版「ナタリア・クジュティナ/Natalia Kuziutina」の戦績表と柔道の実績
  • Sherdog の選手ページ(10勝1敗/KO・TKO 0・一本 4・判定 6/決まり手はすべて Armbar)

戦績は2026年9月9日時点で、2つ以上の情報源で数字が一致することを確かめたものだけを載せています。なお浜崎朱加戦の決着タイムは、情報源によって4分54秒と4分55秒で1秒ずれているため、この記事では秒数を書いていません。