2026年9月10日(木)、京セラドーム大阪で行われる「ANGEL CHAMPAGNE presents 超RIZIN.5 浪速の超復活祭り」。そのメインイベントで、AJ・マッキーがRIZINフェザー級王者のラジャブアリ・シェイドゥラエフに挑みます。

この記事は、挑戦者のAJ・マッキーだけを掘る記事です。

先に結論を書きます。マッキーは27試合戦って、KO負けも一本負けも1度もありません。2つある黒星は、どちらも判定負けです。「全部倒す王者」に「倒されたことのない挑戦者」がぶつかる、というのがこの試合の骨組みです。

30秒でわかる AJ・マッキー

名前 AJ・マッキー(A. J. McKee/本名 アントニオ・デカルロ・マッキー・ジュニア)/異名は「マーセナリー(傭兵)」
生年月日 1995年4月7日(31歳)
国籍・出身 アメリカ・カリフォルニア州ロングビーチ
体格 178cm/リーチ約187cm
所属 チーム・ボディショップ(ロングビーチ)。コーチは実の父親のアントニオ・マッキー
戦績 27戦25勝2敗(KO・TKO 6/一本 8/判定 11
タイトル 元ベラトール・フェザー級王者。2021年のベラトール・フェザー級グランプリ優勝
直近の試合 2026年6月27日 サラマト・イスブラエフに判定勝ち(PFLサンディエゴ)
ここが一番の特徴 27戦してKO負け0・一本負け0。2敗はどちらも判定です

1. 27戦して、まだ一度も倒されていません

格闘技の負け方は、大きく3つに分かれます。打撃で倒される(KO負け)、絞められたり極められたりする(一本負け)、時間切れで採点に負ける(判定負け)です。

マッキーの負けは、こうなっています。

負け方 回数
KO・TKO負け 0回
一本負け 0回
判定負け 2回

2つの黒星は、2022年4月15日のパトリシオ・ピットブル戦(判定0-3)と、2024年10月19日のポール・ヒューズ戦(判定2-1のスプリット)です。どちらも最終ラウンドまで立っていました。

そして相手のシェイドゥラエフは、19戦19勝で判定まで行った試合が1つもない選手です。ここが噛み合いません。

2. デビューから18連勝しています

マッキーは2015年にプロデビューし、19試合目まで無敗でした。18連勝です。

その頂点が2021年7月31日、ベラトール263です。当時のフェザー級王者パトリシオ・ピットブルを1ラウンド1分57秒、ギロチンチョークで失神寸前まで追い込んで勝ちました。この勝利で王座とグランプリ優勝、そして賞金100万ドルを手にしています。

ピットブルはベラトールの歴史でいちばん強いと言われた選手でしたから、当時のマッキーは「次の時代の顔」と見られていました。

ただ、翌2022年4月の再戦では判定で負け、王座を明け渡しています。これが初黒星です。

3. じつは同じ大会に、マッキーが判定で勝った相手が出ます

ここは意外と知られていないところです。

マッキーは2022年12月31日、さいたまスーパーアリーナでホベルト・サトシ・ソウザと戦い、判定3-0で勝っています。「Bellator MMA vs. RIZIN」という、両団体の対抗戦でした。

そのサトシ・ソウザは、今回の超RIZIN.5にも出場します(第5試合・野村駿太戦)。同じリングに、4年前にマッキーが判定で下した相手がいるということです。

サトシ・ソウザ vs 野村駿太|2度流れた試合と、13秒で奪われたベルト

4. 25勝のうち、いちばん多いのは「判定勝ち」です

マッキーの25勝の中身は、こうです。

勝ち方 回数
判定勝ち 11回
一本勝ち 8回
KO・TKO勝ち 6回

そして直近3戦は、3つとも判定勝ちです。

試合日 相手 結果
2026年6月27日 サラマト・イスブラエフ 3R終了 判定3-0
2026年3月20日 アダム・ボリッチ 3R終了 判定3-0
2025年7月19日 アフメド・マゴメドフ 3R終了 判定3-0

3つとも最後まで戦って、3人の審判が全員マッキーを支持した勝ち方です。安定してはいますが、ここ1年、相手を倒せてはいません。

対するシェイドゥラエフは、直近5戦をすべてパンチで倒しています。「終わらせる側」と「終わらせない側」という言い方もできます。

5. ここは間違えやすい|マッキーはPFLの王者ではありません

この試合は「RIZINフェザー級王座」と「PFL世界フェザー級王座」をまとめて懸けたダブルタイトルマッチです。

ここで誤解されやすいのですが、マッキーはPFLの王者ではありません。PFLフェザー級のベルトはいま空位で、この試合の勝者がそのベルトを新しく手にします。

つまりこの試合は、

  • RIZINのベルト → 王者シェイドゥラエフの防衛戦
  • PFLのベルト → 空位の王座決定戦

という、2つの意味を同時に持っています。

なお、マッキーは2026年8月時点でPFLフェザー級のランキング1位です。王者ではないけれど、その団体でいちばん上の挑戦者、という位置づけになります。

6. 父親がコーチです

マッキーのコーチは、実の父親であるアントニオ・マッキーです。父も元プロの格闘家で、カリフォルニア州ロングビーチで「チーム・ボディショップ」というジムを構えています。

マッキーはそこで育ち、いまもそこで練習しています。デビューから27戦、ずっと同じ場所で、同じ人に見てもらっている選手です。

この試合の見どころを3つに絞ると

  1. 2ラウンドのゴングが鳴るかどうか。シェイドゥラエフは王座を獲ってからの4戦をすべて1ラウンドで終わらせています。マッキーが1ラウンドを越えたら、それだけで空気が変わります。
  2. 組まれたときにどうするか。シェイドゥラエフの一本12回のうち8回は首を絞める技です。マッキーは一本負けゼロですが、背中を取られたことがないわけではありません。
  3. 長引いたときの経験差。マッキーは判定勝ちが11回、直近3戦も判定です。シェイドゥラエフはプロで判定を1度も経験していません。試合が後半に進むほど、この差が効いてくる可能性があります。

この記事で使った出どころ

  • Wikipedia「A. J. McKee」(英語版)の戦績表
  • Tapology の戦績データ(25勝2敗/KO 6)とPFLランキング
  • PFL公式サイトの選手ページ・試合結果

戦績は2026年9月8日時点で、2つ以上の情報源で数字が一致することを確かめたものだけを載せています。