UFC 332が、日本時間2026年10月4日(日)にアメリカ・ユタ州ソルトレイクシティのデルタ・センターで行われました(現地は10月3日・土)。メインは空位の女子フライ級王座をかけた王座決定戦。ナタリア・シウバ(ブラジル)がワン・ツォン(中国)に判定3ー0で勝ち、新しいUFC女子フライ級王者になりました。

この記事に、全14試合の結果を試合順にまとめます。前日に出した対戦カード記事では全13試合と書いていましたが、直前に1試合が追加され、当日は14試合でした。

30秒でわかる UFC 332の結果

大会 UFC 332(Silva vs. Wang)
日付 日本時間 2026年10月4日(日)/現地 2026年10月3日(土)
会場 デルタ・センター(アメリカ・ユタ州ソルトレイクシティ)
メイン ナタリア・シウバが判定3ー0でワン・ツォンに勝利(48-47/48-47/49-46)=女子フライ級の新王者
コメイン ペイトン・タルボットが1回2分09秒、元王者デイヴソン・フィゲイレードをKO/TKO
試合数 全14試合(うち11試合がKO/TKO、そのうち9試合が1ラウンド)

全14試合の結果(試合順)

1がメインイベント、14がいちばん最初の試合です。決まり手はUFC日本語公式の大会ページの表示(「KO/TKO」「判定:ユナニマス」)に合わせています。

※言葉の意味:KO/TKO=相手が倒れて立てなくなる、またはレフェリーが「これ以上は危ない」と止めて決まる勝ち方。判定3ー0=採点するジャッジ3人が、3人ともその選手の勝ちとつけたという意味です。

No. 階級 結果
1 女子フライ級(王座決定戦・5分5ラウンド) ナタリア・シウバがワン・ツォンに判定3ー0(48-47/48-47/49-46)=新王者
2 バンタム級 ペイトン・タルボットがデイヴソン・フィゲイレードに1回2分09秒 KO/TKO
3 ライト級→契約体重 エステバン・リボヴィクスがキング・グリーンに1回4分08秒 KO/TKO(リボヴィクスは計量オーバー)
4 ウェルター級 ロベルト・ソルディッチがケイオス・ウィリアムスに判定3ー0(29-28/29-27/29-27)
5 ミドル級 ロマン・コプィロフがアテバ・グーティエに1回3分12秒 KO/TKO
6 フライ級 イマノル・ロドリゲスがアルデン・コリアに1回3分11秒 KO/TKO
7 ミドル級 デミアン・ピナスがアンドレイ・プリャエフに1回1分15秒 KO/TKO
8 フェザー級 マーカス・マギーがアンソニー・ロメロに1回4分58秒 KO/TKO(相手が変更)
9 ヘビー級 アンソニー・ウィントがルーカス・アルマンドに1回0分23秒 KO/TKO
10 ヘビー級 ジョニー・ウォルケルがミック・パーキンに1回3分35秒 KO/TKO
11 ウェルター級 ジャコビー・スミスがブルース・ワイトヘッドに1回1分32秒 KO/TKO(追加された試合)
12 ライト級 アレクサンダー・ヘルナンデスがハファエル・ドス・アンジョスに2回3分12秒 KO/TKO
13 ミドル級 イスマイル・ナウルディエフがマルヴィン・ヴェットーリに判定3ー0(29-28/29-28/29-28)
14 ウェルター級 エリック・ノーランがコート・マクギーに3回3分26秒 KO/TKO

14試合のうち11試合がKO/TKOで終わり、判定まで行ったのは3試合だけでした。1ラウンドで終わった試合は9試合。ESPNなどは、1つの大会でのKO・TKOの数と、1ラウンドでのKO・TKOの数が、どちらもUFCの最多記録になったと伝えています。

※カード記事との違い:No.8はマギーの相手がベナルド・ソパイからアンソニー・ロメロに代わり、階級もフェザー級になりました。No.11のスミス vs ワイトヘッドは、カード記事を書いたあとに追加された試合です。そのためカード記事のNo.11〜13は、この表ではNo.12〜14になっています。

メイン|2ラウンドにハイキックでダウン。後半はワン・ツォンが追い上げた

1・2ラウンドはシウバが先に立ちました。2ラウンド、シウバのハイキックがワン・ツォンの頭に当たり、ワン・ツォンはダウン。すぐに立ち上がりましたが、シウバは金網に押しこんで流れを渡しませんでした(Yahoo Sportsの速報)。

ところが後半はワン・ツォンが前に出ます。手数を増やしてプレッシャーをかけ、海外の報道は「終盤の反撃をしのいだ」と書いています。

ジャッジ3人のラウンドごとの採点は、次のとおりです(採点を集める記録サイトMMA Decisionsに載った公式スコアカード)。

ジャッジ 1R 2R 3R 4R 5R 合計
マイケル・ベル シウバ シウバ シウバ ワン ワン 48-47
デレク・クリアリー シウバ シウバ シウバ シウバ ワン 49-46
サル・ダマト シウバ シウバ ワン シウバ ワン 48-47

※どのラウンドも10対9(取った側が10点)でした。

1・2ラウンドは3人ともシウバ、5ラウンドは3人ともワン・ツォンにつけています。ダウンのあった2ラウンドも、3人とも10対8ではなく10対9でした。ジャッジ2人は、5ラウンドのほかにもう1つのラウンドをワン・ツォンにつけています。同じサイトに載った記者14人の採点では、12人がシウバ、2人がワン・ツォンの勝ちでした。

シウバは「UFC9戦9勝」で王者に

シウバは2022年6月のUFCデビューから一度も負けずに9連勝し、ベルトまでたどり着きました。UFCに来る前から続く連勝は15に伸び、通算戦績は21勝5敗1分になりました(UFC日本語公式)。

シウバにとって、5ラウンド(25分)の試合はUFCでこれが初めてでした。初めての5ラウンド・25分を戦い切り、ダウンも奪っての判定勝ちです。

このベルトは、長く王者だったヴァレンティナ・シェフチェンコが、2026年9月にケガで返上したものです。シェフチェンコは約1年試合ができない見込みと報じられています。シウバの初防衛戦の相手は、10月5日の時点で発表されていません。

シウバがどんな選手かは、試合前に書いたナタリア・シウバの深掘り記事にまとめています。

コメイン|38歳の元王者を、28歳が2分で止めた

元UFCフライ級王者(2度戴冠)のデイヴソン・フィゲイレードは、1ラウンド2分09秒でペイトン・タルボットに止められました。UFC日本語公式に載っていたオッズ(海外の賭けの倍率)は、タルボット−750。マイナスの数字が大きいほど「勝つと見られている」という意味で、タルボットが大きく有利と見られていました。

ほかの注目試合

元UFCライト級王者のハファエル・ドス・アンジョスは、アレクサンダー・ヘルナンデスに2回3分12秒でKO/TKO負け。アーリープレリム(朝5時台からの試合)に出た選手のうち、ただ1人の元UFC王者でした。

ミドル級では、2021年にUFCミドル級王座に挑んだことのあるマルヴィン・ヴェットーリが、イスマイル・ナウルディエフに判定で負けました(ジャッジ3人とも29-28でナウルディエフ)。

No.3のエステバン・リボヴィクスは、前日の計量で156.5ポンドでした。ライト級(155ポンド)の試合は、タイトルマッチでなければ156ポンドまで認められますが、それを0.5ポンド上回りました。試合は決められた体重で戦う「キャッチウェイト(契約体重)」に変わり、リボヴィクスはファイトマネーの20%を差し引かれています。試合はリボヴィクスが1回でKO/TKO勝ちしました。

この日の「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」(いちばん良い勝ち方をした選手へのボーナス)は、コプィロフ、ロドリゲス、ピナス、ウォルケルの4人でした(1人10万ドル)。

答え合わせ|当サイトの見立ては当たり。ただし「崩れなかった」わけではない

カード記事では「シウバがやや有利」と書き、理由をUFCで8戦負けなしの「崩れにくさ」としていました。結果はシウバの判定勝ちで、勝ち負けの見立ては当たりです。

ただ、「序盤の距離の取り合いで主導権を握ったほうが、そのまま流れをつかむ」とも書いていました。実際は、1・2ラウンドをシウバが取ったあと、5ラウンドはジャッジ3人ともワン・ツォンにつけています。この点は見立てと違い、終盤はワン・ツォンが盛り返しました。

2人の戦績は、こう変わりました

選手 試合前 試合後
ナタリア・シウバ 20勝5敗1分(UFC8戦8勝・14連勝) 21勝5敗1分(UFC9戦9勝・15連勝)=UFC女子フライ級王者
ワン・ツォン 10勝1敗(UFC5勝1敗・4連勝) 10勝2敗(UFC5勝2敗)

ワン・ツォンについてはワン・ツォンの深掘り記事にまとめています。

関連ページ

この記事で使った出どころ

情報は2026年10月5日時点のものです。日付は日本時間で書いています(現地の日付を書くときは「現地」とつけています)。誤りを見つけられた場合は、ご指摘いただけると助かります。