2026年9月23日(水・祝)、大阪・住吉区民センター。亀田京之介 vs セバスチャン・エルナンデス――亀田興毅氏が主催する「3150FIGHT 11」のメインイベントです。

相手のエルナンデスは、2025年12月27日に中谷潤人を12ラウンドいっぱい苦しめたメキシカン。そして今回、自分の側から「8回戦を10回戦に延ばしてくれ」と申し入れてきました。

30秒でわかる9月23日

  • ABEMAで全試合無料生中継。16:30〜21:00。放送終了後7日間は見逃し視聴もできる
  • メインの亀田京之介 vs エルナンデスは18時ゴング予定
  • 全4試合だけの興行。メインだけなら17時50分ごろに開けば間に合う
  • 亀田京之介は333日ぶりの試合。世界の暫定王座への挑戦が2度消えた
  • エルナンデスは22戦のうち19試合が途中で終わっている(KO・TKO・棄権)

選手のくわしい経歴は選手名鑑にまとめています。

1.試合順とアンダーカード|メインは4番目、18時ゴング

ABEMAが公表している並びです。

試合順 階級・ラウンド 対戦カード
第1試合 72.0kg契約 4回戦 ジェムエル・ガラベイ vs 永田雅樹
第2試合 バンタム級 8回戦 クリスチャン・レガネ vs 佐野遥渉
第3試合(セミ) WBCユース・スーパーフェザー級タイトルマッチ 8回戦 チャーリー・アドトゥーン vs 丸元大五郎
第4試合(メイン) フェザー級 10回戦 亀田京之介 vs セバスチャン・エルナンデス

メインだけ見たい人は、17時50分ごろにABEMAを開けば間に合う計算です。配信自体は16:30から始まっています。

第2試合の佐野遥渉(23歳)も、この日いちばん立場が変わった選手です。12戦11勝(5KO)1分の無敗。5月24日にキルギスでWBAスーパーフライ級の暫定王者デビッド・ヒメネスに挑むはずが、興行そのものが中止になりました。さらに所属していたLUSHジムが休会となり、試合ができない状態に。亀田ジムに移籍しての再出発が、この8回戦です。

セミの丸元大五郎は5戦5勝5KO。相手のアドトゥーン(フィリピン)も7戦7勝。負けを知らない2人の王座決定戦です。

2.この試合の核|リヤドの一夜が、大阪でつながる

2025年12月27日、サウジアラビアのリヤドで「THE RING V: NIGHT OF THE SAMURAI」が開かれました。

  • メイン井上尚弥 vs アラン・ピカソ(4団体統一スーパーバンタム級戦)
  • セミ:中谷潤人 vs セバスチャン・エルナンデス(スーパーバンタム級12回戦)

この夜、日本の2大看板が相手にした2人のメキシカン。その両方と戦う日本人が、9月23日に1人だけ生まれます。亀田京之介です。

京之介はピカソと2025年7月19日にラスベガスで対戦し、95-95・93-97・92-98の判定負け。3人のジャッジのうち1人は引き分けをつけました。試合後、彼はこう言っています。

「僕はかませとして呼ばれただけ。まあ、しゃあない」

その言葉から1年2か月。今度は自分の地元・大阪で、自分の家の興行のメインとして、もう1人のメキシカンを迎え撃ちます。

3.エルナンデスは、中谷潤人をあと一歩まで追い詰めた

判定は3-0で中谷の勝ち。ただし中身は際どいものでした。

ジャッジ 採点 ラウンドに直すと
ジャッジ1 115-113(中谷) 中谷7ラウンド vs エルナンデス5ラウンド
ジャッジ2 115-113(中谷) 中谷7ラウンド vs エルナンデス5ラウンド
ジャッジ3 118-110(中谷) 中谷10ラウンド vs エルナンデス2ラウンド

ボクシングの採点は、そのラウンドを取ったほうが10点、取られたほうが9点。つまり115-113は「12ラウンド中、中谷が7、エルナンデスが5」という意味です。2ラウンドしか違いません。

3人目の118-110は差が開きすぎだとして海外メディアから批判が出ました。米メディアには「引き分けだった可能性がある」と書いたところもあり、記者の中には自分の採点を114-114(完全な引き分け)としている人もいます。試合後半、中谷の右目は腫れ上がっていました。

「中谷に負けた選手」という一言では、この相手の説明にならない――というのが当サイトの見方です。

4.いちばん不気味なのは「10回戦にしてくれ」と言ってきたこと

この試合、当初は8回戦で発表されました。それが9月3日、主催者の公式Xで10回戦に変更されたと発表されます。申し入れたのはエルナンデス側です。

京之介はこれを挑発と受け取りました。

「ビビってるやん!」「8やったら負けると思ってる」「何ラウンドでもええよ! もうどっちが勝つか決まってる」

ただ、数字で見るとこの申し入れは不気味です。エルナンデスは通算22戦のうち19試合が途中で終わっている選手で、判定まで行ったのは生涯3回だけ。10ラウンド以上を最後まで戦った経験も2試合しかありません。

これは「スタミナがない」という話ではありません。倒して終わらせてきたから、長い試合そのものが少ないというだけです。ただ、そういう選手がわざわざ2ラウンド増やしてくれと言ってきた。「8回では足りないかもしれない」と考えていると読むのが自然です。

一方の京之介は、10回戦を3試合経験して2試合は最後まで戦い抜いています(ピカソ戦・カシメロ戦)。長い距離の経験だけなら、少なくとも互角です。

5.試合前に見るならこの1本|田中恒成が「秘策」を口に出している

亀田京之介vs中谷を苦戦させた強敵 田中恒成が進化する京之介に危険すぎる秘策を伝授!(ABEMA ボクシング【公式】・約16分半)

話しているのは田中恒成。ミニマム級・ライトフライ級・フライ級・スーパーフライ級で世界王座を取った4階級制覇王者で、2025年6月に網膜剥離のため引退し、いまはABEMAで解説を務めています。通算22戦20勝(11KO)2敗。22戦して一度もKO負けをしていません。

中身は応援動画ではありません。田中が京之介のジムに行き、スパーリングを最初から最後まで見て、そのうえで具体的な指示を出す構成です。2人は初対面。試合の3週間前の収録です。

① まずジャブをほめた。強弱をつけずに、しっかりしたジャブを連打できる。それで終わりかと思ったところに右ストレートが飛んでくる、と。

② 次に、京之介の隠し球を見ただけで当てた。相手の右に合わせて左ボディのカウンターを狙っている――田中がそう指摘すると、京之介は「それめっちゃ狙ってました」と認めました。ガードが空くリスクのあるパンチですが、田中は「それぐらいリスクを取ってもいい相手だし、それだけの効果があるパンチ」と背中を押しています。

③ そのうえで出てきたのが「秘策」。相手の1発目ではなく、2発目に合わせろ。エルナンデスは1発打つと4発5発と返してくる。その連打に正面から巻き込まれると崩される。だから連打の入り口で仕留めるか、思い切って早い段階で決めてしまうか、どちらかにしろ――という組み立てでした。

④ 映像を一緒に見ながらの分析。田中はエルナンデスの入り方を「1ラウンドは様子を見ている。2ラウンド、3ラウンドと少しずつエンジンがかかってくる」と読み、だから「1ラウンドは100%取りたい」と言いました。そして「いちばんの鍵は距離をキープできるかどうか。ジャブ、ジャブ」と繰り返しています。

⑤ 最後は技術の話ではありませんでした。前に出続ける相手とやると、とにかく疲れる。だから大事なのは気持ちで、「一瞬たりとも弱気にならないこと」。嫌だな、と思った瞬間に動きが遅れる。そしてその気持ちの作り方として、こう言いました。「今日はこの辺で終わろうかな、という日を1日も作らないこと」。もう1本だけダッシュを足せ、と。

そのうえで田中は、勝敗予想を本人の目の前ではっきり口にしています。「不利だと思います」。

そう言ったうえで、京之介の左ボディを「普段あまり打たないパンチだからこそ、期待値も見える」と評し、応援すると言い切りました。お世辞を言わない人が、理由を挙げて期待している――それがこの動画をおすすめする理由です。

6.専門家の見立ては「6対4〜7対3でエルナンデス」

トレーナーの椎野大輝氏は、東スポの取材にこう答えています。

  • 有利はエルナンデス。6対4、7対3くらい。後半のストップか判定で勝つ形
  • エルナンデスは「しつこく、硬いパンチにもひるまない。戦うなら非常に嫌なタイプ」
  • ただし京之介は「技術がありスピードもあり、気持ちも強い」。体格は京之介が上
  • 「勝ったら周囲からの評価がかなり変わる」

エルナンデスは本来スーパーバンタム級(55.34kg)、京之介はフェザー級(57.15kg)です。京之介本人も「相手はスーパーバンタムの選手なんで、自分のパンチを一発もらえば3メートルくらい飛んでいくんちゃいますか」と体格差を強調しています。階級については階級の一覧もあわせてどうぞ。

7.よくある質問

Q. 何時から見られますか?
A. ABEMAの配信は16:30から21:00までメインの亀田京之介 vs エルナンデスは18時ゴング予定です。メインだけなら17時50分ごろに開けば大丈夫です。

Q. お金はかかりますか?
A. かかりません。無料で、しかも放送終了後7日間は見逃し視聴もできます。

Q. タイトルマッチですか?
A. メインはタイトルのかからない10回戦です。ベルトが動くのは第3試合のWBCユース・スーパーフェザー級タイトルマッチだけです。

Q. 会場に行けますか?
A. 大阪・住吉区民センター(南海高野線・沢ノ町駅から徒歩5分/JR阪和線・我孫子町駅から徒歩10分)。開場16:00、開始16:45予定、終了は19:15〜30ごろ。チケットはA席11,000円〜VVIP席110,000円で、LINEのデジタルチケットで販売されています。

Q. なぜ亀田京之介は1年近く試合をしていなかったのですか?
A. 2026年5月24日にキルギスでWBA世界フェザー級の暫定王座に挑戦する予定でしたが、興行が2度にわたって延期・中止になり消滅しました。2025年10月25日のカシメロ戦から9月23日まで、333日空いたことになります。