【8月29日】朝倉海が2ラウンド34秒でKO勝ち|UFCの4戦は「負けは2つとも一本、勝ちは2つともKO」できれいに割れた
2026年8月29日(土)、中国・上海。UFC Fight Night: Nurmagomedov vs Song のメインカード第3試合で、朝倉海がアオリ・チロンに2ラウンド34秒でKO勝ちしました。
左のハイキック、アッパーでダウン、ボディへの膝、そして連打。2ラウンドが始まって34秒の出来事です。
この記事では試合の中身に加えて、UFCでの4試合を並べたときに出てくる、きれいすぎる分かれ方を書きます。
試合結果
| 大会 | UFC Fight Night: Nurmagomedov vs Song(中国・上海) |
|---|---|
| 日付 | 2026年8月29日(土) メインカード第3試合 |
| 階級 | バンタム級(61.2kg)5分3R |
| 結果 | 朝倉海が2R 0:34 KO勝ち(左ハイキック+連打) |
| 相手 | アオリ・チロン(中国/内モンゴル自治区) |
1ラウンドは互角。動いたのは2ラウンド開始直後だった
1ラウンドは、どちらも決め手を欠いたまま終わっています。UFC公式も「どちらも大きなものを当てられないまま終わった」という書き方をしていました。
変わったのは2ラウンドが始まってすぐです。朝倉の左ハイキックがきれいに入り、アオリ・チロンがぐらついた。ここで朝倉は下がらずに前に出て、近い距離からのアッパーでダウンを奪います。そのままボディへの膝を突き刺し、上から連打。レフェリーが止めたのが2R 0:34でした。
倒してから終わらせるまでが速い。この「気づいてから一気に行く」形は、3か月前の5月30日、マカオでキャメロン・スモザーマンを1R 1分50秒でKOしたときとよく似ています。
UFCの4試合は、「負けは2つとも極められ、勝ちは2つともKO」できれいに割れている
ここが今日いちばん面白いところです。朝倉のUFCでの4試合を並べてみます。
| 日付 | 階級 | 相手 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2024年12月7日 | フライ級 | アレッシャンドリ・パントージャ(王座戦) | 2R 2:05 リアネイキドチョーク負け |
| 2025年8月16日 | フライ級 | ティム・エリオット | 2R 4:39 ギロチンチョーク負け |
| 2026年5月30日 | バンタム級 | キャメロン・スモザーマン | 1R 1:50 KO勝ち |
| 2026年8月29日 | バンタム級 | アオリ・チロン | 2R 0:34 KO勝ち |
4試合とも、判定が1つもありません。そのうえで——
- 負けた2つは、どちらも「極められて」いる(首を絞められての決着が2回)
- 勝った2つは、どちらも「倒して」いる(KOが2回)
- しかも負けた2つはフライ級、勝った2つはバンタム級
階級を1つ上げただけで、負け方も勝ち方も、そっくり入れ替わっていることになります。もともと朝倉はRIZINでバンタム級の王者だった選手で、UFCに来て一度フライ級(56.7kg)まで落としました。元の階級に戻って、勝ち方も元に戻った——4試合の並びは、そう読める形になっています。
ただし4試合だけの並びなので、「階級を上げたから勝ち方が変わった」と言い切ることはできません。言えるのは、UFCでの4戦がきれいな対照になっている、というところまでです。
むしろそもそも朝倉は打撃の選手です。勝つときは打撃で、負けるときは寝技で——というのは、階級とは関係なく起こりやすい形でもあります。それでもその「起こりやすい形」が、階級の境目できれいに2つずつ分かれたというのが、この4戦の面白いところです。
もう1つ。かかった時間が半分以下になっている
決着までの時間を足すと、もっとはっきりします。
| 試合 | 合計時間 | |
|---|---|---|
| フライ級での2敗 | 7分05秒+9分39秒 | 16分44秒 |
| バンタム級での2勝 | 1分50秒+5分34秒 | 7分24秒 |
フライ級で2つ負けるのにかかった時間の、半分以下でバンタム級の2勝を終えている。「削られて最後に捕まる試合」から「先に倒して終わらせる試合」に変わったことが、そのまま数字に出ています。
アオリ・チロン側から見ると、3か月で2回、同じ形で止められた
負けた側にも、はっきりした共通点があります。
アオリ・チロンは3か月前の5月30日・UFCマカオでも、コーディ・ハドンに2ラウンド2分11秒でTKO負けしています。その決着が「ボディへの膝で崩されて、上から連打を浴びてストップ」でした。
そして今日も2ラウンド、ボディへの膝と連打で止められている。崩されるまでの入り方は違います(マカオはグラウンドでの削り合いから、今日は左ハイキックから)。ただ最後に止められた形——ボディへの膝と、そこからの連打——は同じです。3か月で2回、同じところで終わりました。33歳、UFCでは通算11戦目でした。
さらに言うと、今日の上海には5月30日のマカオに出ていた選手が8人戻ってきていました。そのうちカードの位置が上がったのは、アオリ・チロンただ1人——マカオで負けた側なのに、です。UFCがマッチメークの理由を説明することはありませんが、朝倉海との対戦が組まれたことで、メインカードに引き上げられた形です(この話はUFC上海は3か月前のマカオの続きにまとめています)。上がった1人が、上がった先で、前と同じ形で倒れた、という一日になりました。
次はどうなるか
朝倉は32歳。今回で通算29戦23勝6敗、UFCでの2勝2敗になりました。UFC公式は今回の勝利について、「もう慎重に育てる段階の選手ではない」という趣旨の書き方をしています。バンタム級で2連続のフィニッシュを取ったことで、次の相手の格が上がる可能性は高いところです。
お金の話も1つ。UFCは2026年からボーナスの出し方を変えていて、フィニッシュで勝った選手には2万5000ドルが出ます(10万ドルのファイト/パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトに選ばれた場合はそちらのみ)。朝倉もこのフィニッシュ・ボーナスを受け取っています。この日の10万ドルはソン・ヤドンとビラル・ハサンでした。
UFCのランキング更新は週明けの火曜。ここにどう反映されるかが、当面の見どころになります。
関連ページ
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- UFC上海は3か月前のマカオの続き
- 選手名鑑(朝倉海/アオリ・チロン/鶴屋怜)
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試合結果はUFC公式(jp.ufc.com)の速報ページで確認。アオリ・チロンの5月30日の決着は、UFC公式動画・Sherdog・MMA Mania の記述が一致していることを確認しました。戦績は2026年8月29日時点。