エヴロエフとは|判定勝ちを積み重ねた挑戦者が、ヴォルカノフスキーに挑むまで
ヴォルカノフスキーがエヴロエフに2R 4分54秒TKO勝ちし、フェザー級王座を防衛しました(UFC公式)。エヴロエフは初黒星です。試合結果の記事はこちら
以下は試合前に書いた内容です。
モフサル・エヴロエフのUFCでの勝ち方は、10試合すべて判定です。それでも敗れた相手はおらず、勝ってきた相手には元王者や上位選手が並びます。
日本時間10月25日のUFC 333で、ついにフェザー級王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーに挑戦します。派手なKOの本数では見えにくい強さと、初めてのUFC王座戦で問われるものを整理します。
戦績・年齢・対戦予定は2026年10月24日の確認内容です。戦績はUFC 333の試合前まで。試合後は変わります。
1. エヴロエフはどんな選手?
| No. | 項目 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 出身・年齢 | ロシアのイングーシ共和国・32歳 |
| 2 | プロ通算 | 20勝0敗(UFC公式表示) |
| 3 | UFCでの成績 | 10戦10勝、すべて判定(公式のUFC戦歴欄を集計) |
| 4 | 所属 | アメリカン・トップチーム |
| 5 | UFC以前の王座 | M-1グローバルのバンタム級王座 |
UFC日本語公式での表記は「モフサル・イヴロイエフ」です。当サイトでは関連記事に合わせて「エヴロエフ」と表記しています。
2. レスリングから、別の階級の王座を経てUFCへ
本人はUFC公式Q&Aで、総合格闘技を始める前はグレコローマンスタイルのレスリングに取り組んでいたと説明しています。プログラミングと法律の学位を持つことも同じQ&Aで答えています。
プロになったのは2014年。UFC以前にはM-1グローバルで、現在のフェザー級より1階級軽いバンタム級の王者になりました。UFCには2019年に加わり、4月のチェ・スンウ戦を判定で制しています。
「UFCではすべて判定」という記録は、プロの全試合が判定という意味ではありません。UFC公式は通算の勝ち方をKO・TKO3勝、一本4勝、判定13勝と表示しています。UFCに来る前には、途中で試合を終わらせた勝利もあります。
3. UFCでの10試合を、相手とともに見る
| No. | 時期 | 相手 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 1 | 2019年4月 | チェ・スンウ | 判定3-0 |
| 2 | 2019年10月 | エンリケ・バルソラ | 判定3-0 |
| 3 | 2020年7月 | マイク・グランディ | 判定3-0 |
| 4 | 2021年1月 | ニック・レンツ | 判定2-1 |
| 5 | 2021年6月 | ハキーム・ダオドゥ | 判定3-0 |
| 6 | 2022年6月 | ダン・イゲ | 判定3-0 |
| 7 | 2023年5月 | ジエゴ・ロペス | 判定3-0 |
| 8 | 2024年1月 | アーノルド・アレン | 判定3-0 |
| 9 | 2024年12月 | アルジャメイン・スターリング | 判定3-0 |
| 10 | 2026年3月 | レローン・マーフィー | 判定2-0 |
UFC公式の「UFC戦歴」欄にある10試合を直接数えました。全勝ですが、すべてが判定3-0だったわけではありません。レンツ戦は2-1、マーフィー戦は、3人の審判のうち2人がエヴロエフを支持し、1人が引き分けとした2-0です。
直近ではロペス、アレン、元バンタム級王者スターリング、マーフィーを続けて破っています。勝ち方だけでなく、誰に勝ったかを見たい戦歴です。
なお、UFC公式の10月22日付特集では、フェザー級の連勝を9と数えています。レンツ戦が150ポンドの契約体重で行われたためです。UFC全体の10勝と、階級を限った9勝は、数える範囲が違います。
4. マーフィー戦で初めてUFCの5ラウンドを経験した
2026年3月のロンドン大会は、UFCに入ってから初めての5ラウンド戦でした。エヴロエフは最後まで戦い、マーフィーに判定2-0で勝ちました。UFC公式の大会プレビューによると、最後の3ラウンドではタックルを10回仕掛け、9回成功しています。試合の後半にも組みの攻撃を続けた具体例です。
UFC公式の試合前特集では、本人がこの試合を王座戦への自信につながった一戦として振り返っています。長い準備や試合経験を通じて、自信が増したという趣旨です。
ここは「25分を戦えるか」という問いと、「王者相手に25分を勝ち切れるか」という問いを分ける必要があります。前者の経験は得ましたが、ヴォルカノフスキーは別の相手です。マーフィーに勝ったことだけで、王座戦も同じ展開になるとは言えません。
5. 判定勝ちの多さから分かること、分からないこと
ここからは当サイトの見方です。10試合の判定勝ちから確認できるのは、試合終了まで戦い、最終的に勝ちを得てきたことです。全ラウンドを圧倒したことや、一度も危なかった場面がないことまでは意味しません。
強みは、相手が途中で倒れなくても勝ちを取りにいける点でしょう。KOに頼らず、打撃と組みの攻防を重ねて勝つ道があります。一方で、UFCでは相手を途中で止めた実績がないことも事実です。
王座戦で流れが悪くなったとき、どこで取り返せるか。判定まで行くなら、倒したかどうかだけでなく、その攻防で相手にどんな攻撃を与えたかにも注目したいところです。
6. 王者との違いは、大舞台で積んだ経験
ヴォルカノフスキーは王座を獲得し、防衛し、失ってから取り戻す経験もしています。エヴロエフにとっては今回がUFC王座への初挑戦です。
ただし、挑戦者は「初めての5ラウンド戦」をここで迎えるわけではありません。マーフィー戦の25分を経て、大舞台に進みます。王者の経験と、挑戦者が積んだ実戦の成果がぶつかる試合です。
よくある質問
UFCでKO勝ちはありますか?
UFC 333の試合前時点ではありません。10勝すべて判定です。プロ通算ではKO・TKO勝ち、一本勝ちもあります。
ヴォルカノフスキーと対戦したことはありますか?
公式の戦歴に対戦はなく、今回が初対戦です。
試合は日本時間の何時からですか?
メインカード全体は10月25日3:00開始予定です。エヴロエフ戦そのものの開始時刻ではありません。U-NEXT公式のお知らせは10月24日23:00からのライブ配信と案内しています。時刻は変更される場合があります。