ピョートル・ヤンは、メラブ・ドバリシビリに負けたことで3連敗となり、そのドバリシビリに勝ってUFC王座を取り戻しました。日本時間10月25日のUFC 333は、両者の1勝1敗を分ける3度目の対戦です。

今回のヤンは挑戦者ではなく、ベルトを守る王者です。2023年のドバリシビリとの初対戦で敗れてから、何を積み上げて王座に戻ってきたのか。王座を失った経緯と再起の道をたどります。

戦績・年齢・対戦予定は2026年10月24日の確認内容です。戦績はUFC 333の試合前まで。試合後は変わります。

1. ピョートル・ヤンはどんな選手?

No. 項目 内容
1 国・年齢 ロシア・33歳
2 現在の王座 UFCバンタム級王者
3 プロ通算 20勝5敗(UFC公式表示)
4 UFCでの成績 16戦12勝4敗(公式のUFC戦歴欄を集計)
5 直近の成績 4連勝。すべて判定3-0

本人によると、13歳からボクシングを始め、7年後に総合格闘技の練習も始めました。UFC以前にはACBのバンタム級王座を獲得しています。

2018年6月のUFCデビュー戦は石原“夜叉坊”暉仁に1ラウンドTKO勝ち。日本人選手との対戦から、UFCでの歩みが始まりました。

2. アルドを破って王者に。最初の陥落は反則負けだった

2020年7月のUFC 251でジョゼ・アルドに5ラウンドTKO勝ちし、空位のバンタム級王座を獲得しました。

しかし、2021年3月のアルジャメイン・スターリング戦では、反則のヒザ蹴りによって失格負け。KOや一本で倒されたのではなく、反則によってベルトを失った試合です。

同じ年の10月にはコーリー・サンドヘイゲンを判定で破り、暫定王座を獲得しました。それでも、翌2022年4月のスターリングとの王座統一戦は判定1-2で落としています。

3. 3連敗は、すべて同じ負け方ではない

No. 時期 相手 結果
1 2022年4月 スターリング 5ラウンド判定1-2
2 2022年10月 ショーン・オマリー 3ラウンド判定1-2
3 2023年3月 ドバリシビリ 5ラウンド判定0-3

最初の2試合は審判の判断が割れた判定、ドバリシビリとの初戦は審判全員が相手を支持した判定です。公式記録はどれも敗戦ですが、内容をひとまとめにしない方が、その後の立て直しを理解しやすくなります。

また、この3連敗に2021年の反則負けは含みません。反則負けとスターリングとの再戦の間には、サンドヘイゲンへの勝利があります。

4. 王座に戻るまでの4勝

No. 時期 相手 試合と結果
1 2024年3月 ソン・ヤドン 3ラウンド判定3-0
2 2024年11月 デイヴソン・フィゲイレード 5ラウンド判定3-0
3 2025年7月 マーカス・マギー 3ラウンド判定3-0
4 2025年12月 ドバリシビリ 5ラウンド判定3-0。王座奪還

いきなり再戦してベルトを取り戻したわけではありません。3ラウンド戦と5ラウンド戦を重ね、3つ勝ってからドバリシビリとの再戦に進みました。

直近4勝はすべて判定3-0です。KOの見栄えではなく、最後まで戦って審判全員の支持を得る勝ち方で、王座へ戻ってきました。

5. ドバリシビリとの初戦と再戦で何が変わったか

UFC公式の対戦史によると、2023年の初戦ではドバリシビリが49回のタックルを仕掛けました。これは成功数ではなく、仕掛けた回数です。ヤンはその圧力に対し、判定で敗れました。

2025年12月の再戦について、同じ公式特集は、ヤンが相手の腹への攻撃を効かせ、組みの攻撃を何度も防いだと振り返っています。結果はヤンの5ラウンド判定勝ちでした。

No. 対戦 ドバリシビリのタックル成功/試行 勝者
1 2023年3月・初戦 11/49回 ドバリシビリ
2 2025年12月・再戦 2/29回 ヤン

UFC公式の大会プレビューによる数字です。再戦ではヤン自身も9回仕掛けて5回成功しています。成功した割合だけで勝敗が決まるわけではありませんが、同じ2人でも組みの攻防の結果が大きく変わりました。

ここからは当サイトの見方です。大切なのは「タックルを防げば勝てる」と単純化しないことです。防いだあとに打ち返し、相手にも負担をかける。その両方があってこそ、守るだけで終わらない試合になります。

6. 3戦目は、前の答えをそのまま使えるか

本人はUFC公式Q&Aで、相手の絶え間ない圧力を理解していると説明しています。今回の準備では、体力づくりに加え、タックルへの守りやケージ際の動きに力を入れたという趣旨を話しています。

ただし、今回はドバリシビリも前回の敗北を踏まえて準備してきます。王座を取り戻した試合の再現を狙うヤンと、それを変えようとする挑戦者。相手が組みに来る場面だけでなく、その前後の打撃まで見たい決着戦です。

よくある質問

ヤンとドバリシビリはどちらが勝っていますか?

1勝1敗です。2023年3月はドバリシビリ、2025年12月はヤンが、いずれも5ラウンド判定で勝っています。

ヤンはKO負けしたことがありますか?

UFCでは、試合前時点でありません。UFCでの4敗は判定負け3つと失格負け1つです。これはダウンしたことがない、という意味ではありません。

今回は何ラウンドですか?

バンタム級王座を懸けた5ラウンド戦の予定です。メインカード全体は日本時間10月25日3:00開始予定で、ヤン戦そのものの開始時刻ではありません。U-NEXT公式のお知らせは10月24日23:00からのライブ配信と案内しています。時刻は変更される場合があります。

UFC 333の全対戦カード

出典

  1. UFC公式:大会プレビュー(過去2戦のタックル数)
  2. UFC公式:ヤンの全UFC戦歴・選手情報・Q&A
  3. UFC公式:ヤンとドバリシビリの対戦史(10月23日)
  4. UFC公式:ドバリシビリの戦歴
  5. UFC公式:大会情報
  6. U-NEXT公式:国内ライブ配信のお知らせ