【結果】鶴屋怜が1R 4分14秒 リアネイキドチョークで一本勝ち

2026年8月29日、中国・上海。鶴屋怜がケビン・ボルハスから1ラウンド4分14秒、リアネイキドチョークで一本勝ちしました。バックを取ってテイクダウンし、そのまま裸絞めで決めています。

これで鶴屋は13戦12勝1敗。11勝のうち8つがKO・TKOという打撃のボルハスを、打ち合わずに寝技で仕留めました。2026年は2試合とも1ラウンド一本勝ちになりました(5月グルレー戦=1R 3:19 ネッククランク)。UFCフライ級のランキング更新は毎週火曜なので、トップ15入りするかは9月1日(火)に分かります。

以下は試合前に書いた記事です。「ヴァンからダウンを奪った打撃の男を、鶴屋がどう攻略するか」という見立てが、そのまま寝技での決着になりました。


鶴屋怜2026年8月29日(土)、中国・上海でケビン・ボルハス(ペルー)と対戦しました。UFCフライ級、5分3R。日本時間16:00開演予定U-NEXTとUFC Fight Passで配信です。

24歳の鶴屋にとって、これはランキング入りがかかった試合でした。相手のボルハスは、日本の各媒体がUFCフライ級10位と報じたランカーだからです。(※UFC公式の選手ページとトップ15の一覧では、2026年8月29日時点でボルハスはランキング外の表示です。ここでは発表時の報道にもとづいて記載しています)

そして、この2人には1人の共通の相手がいます。現UFC世界フライ級王者、ジョシュア・ヴァンです。

鶴屋の唯一の黒星はヴァン。そのヴァンからダウンを奪っているのが、今回の相手ボルハスです。

まず、いつ・どこで見られるか

大会 UFC Fight Night: Nurmagomedov vs Song
日時 2026年8月29日(土)日本時間16:00 開演予定
会場 中国・上海 オリエンタルスポーツセンター
ルール UFCフライ級 5分3R
配信 U-NEXTUFC Fight Pass(地上波なし)
同じ大会の日本人 朝倉海 vs アオリ・チロン(バンタム級)

「ジョシュア・ヴァン」という共通の相手

鶴屋のプロ12戦で、負けたのは1回だけです。

  • 2025年3月8日 UFC 313 ジョシュア・ヴァンに判定0-3

この試合はUFC史上初の「2000年代生まれどうしの対戦」でもありました。そしてヴァンはその後、UFC世界フライ級王者になり、2026年5月には平良達郎の挑戦も5ラウンドTKOで退けています

日本のフライ級の有力選手2人が、同じ1人に止められているという形です。

いっぽうのボルハスは、2023年11月のUFCデビュー戦で、そのヴァンと対戦しています。結果は判定負けでしたが、初回に踏み込んでのワンツーと、内側を突く右の打ち下ろしでヴァンからダウンを奪いました。

つまり「ヴァンに判定で完敗した鶴屋」と「ヴァンを一度倒したボルハス」という関係です。

極める24歳と、倒す28歳

2人の数字を並べます。日本語版WikipediaとSherdogを突き合わせ、一致を確認しました。

鶴屋 怜 ケビン・ボルハス
年齢 24歳(2002年6月22日) 28歳
国籍 日本(千葉県松戸市) ペルー(リマ)
通算 12戦 11勝1敗 16戦 11勝5敗
UFC通算 2勝1敗 2勝4敗
一本勝ち 5(勝ちの45%) 0
KO・TKO勝ち 4(36%) 8(勝ちの73%
判定勝ち 2 3
KO・TKO負け 0 2
一本負け 0 1
判定負け 1 2
身長/リーチ 168cm/173cm
バックボーン レスリング/柔術/サンボ 空手/ムエタイ

ここから読めることが3つあります。

  • 鶴屋は12戦して、一度も倒されていません。KO負けも一本負けも0。唯一の黒星は判定です
  • ボルハスの勝ちの73%はKO・TKO。空手とムエタイがベースで、前に出る圧力と手数が持ち味です
  • ボルハスの一本勝ちはゼロ。逆に一本で負けたことは1度あります。鶴屋の一本勝ち5と、きれいに逆を向いています

数字でいちばん面白いのは「テイクダウン」です

ゴング格闘技によると、ボルハスのテイクダウン成功率は0%、テイクダウン防御率は73%です。自分からは一度も倒していないが、4回に3回は切っているという選手だということになります。

そして鶴屋は、3歳からレスリングを続けてきた選手です。

  • 小学4年・6年で全国優勝
  • レスリング強豪の日本体育大学柏高校でジュニアオリンピック準優勝、世界大会出場
  • 高校3年で全国高校選抜フリースタイル60kg級 準優勝、団体は3年連続で全国優勝

「残り27%」に入れるかどうか。ここがこの試合のいちばんの分かれ目になります。倒せれば鶴屋の一本(勝ちの45%)が見えてきますし、倒せなければボルハスの打撃(勝ちの73%)の時間が続きます。

鶴屋怜という選手

鶴屋は2021年2月、高校3年のときにプロデビューしました。そこから、

  • 2022年12月25日 PANCRASEフライ級タイトルマッチで王者・猿飛流を2R リアネイキドチョークで倒し、20歳で王座獲得
  • 2024年2月4日 Road to UFC シーズン2 フライ級トーナメントで優勝し、UFC契約を獲得(決勝は1R 4分59秒のTKO)
  • 2024年6月29日 UFC 303でカルロス・ヘルナンデスに判定3-0(UFC初出場・初勝利)
  • 2025年3月8日 ジョシュア・ヴァンに判定0-3(プロ初黒星)
  • 2026年5月30日 ルイス・グルレーに1R 3分19秒 ネッククランクで再起

ブラジリアン柔術では小学4年でアブダビワールドプロ柔術のジュニア優勝、サンボでも全日本キッズの中学生の部で優勝という、組み技の畑を3つ持っている選手です。

もともとはレスリングで五輪の金メダルを目指していましたが、中学2年でUFC 189のコナー・マクレガーの試合を見て、目標がUFC王者に変わったと語っています。高校に進学せずMMAをやろうとして父に止められ、高校時代はレスリングの練習が終わってからMMAの練習をする毎日だったそうです。

その父・鶴屋浩はTHEパラエストラ千葉ネットワークの代表。弟の鶴屋浩斗はプロレスリング・ノアの選手です。

いまの所属はTHE BLACKBELT JAPAN平良達郎と同じジムです。

この試合の見どころ3つ

  1. 鶴屋が倒せるか。ボルハスのテイクダウン防御率は73%。ここを崩せれば、鶴屋の一本勝ち5という数字が効いてきます。
  2. 立ったままの時間。ボルハスは11勝中8勝がKO・TKO。鶴屋は12戦で一度も倒されていませんが、その記録がここで試されます。
  3. ランキング入り。相手はフライ級10位。勝てば、鶴屋が望んでいる上位ランカーとの試合が見えてきます。

選手のプロフィール

この記事に出てくる選手の戦績・経歴は、選手名鑑にまとめています。

選手名鑑(あいうえお順・団体別でさがせます)

試合予定(RIZIN・ボクシング・UFC・ONE のスケジュール一覧)

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この記事で使った出典

  • Sherdog(両選手の通算戦績と勝敗の内訳)/日本語版Wikipedia「鶴屋怜」(全試合の日付・決まり手、経歴、アマチュアの実績) ※2つを突き合わせて一致を確認しました
  • ゴング格闘技 2026年7月7日「鶴屋怜、ヴァンをダウンさせた10位のボルハスと上海で対戦へ!」(ボルハスのランキング・スタイル・テイクダウンの数字、2023年11月のヴァン戦でダウンを奪ったこと)
  • eFight 2026年8月26日(大会の正式名称・会場・日本時間の開演時刻・配信)
  • BOUTREVIEW(対戦カードの詳細)

戦績・配信情報は2026年8月26日時点の公開情報にもとづきます。開始時刻は前の試合の進行で前後することがあります。誤りを見つけられた場合はご指摘ください。