【9月10日】青木真也が語った「やらなくてよかった」|憧れの桜庭和志を、自分の手で終わらせた男
2026年9月10日の超RIZIN.5で朝倉未来と戦う青木真也が、ABEMAの特別番組『ボクらのRIZIN〜青木真也〜【前編】』に出演しました。RIZIN総合演出の佐藤大輔氏、RIZIN事業部長の笹原圭一氏と一緒に、自分の格闘技人生を振り返る内容です。
そこで青木が話したことのなかに、この9月10日の試合を見るうえで、かなり重要な一言がありました。
「やりたかったけど、旬を逃した」
五味隆典との、実現しなかった試合についての言葉です。そして続けて、こう言い切っています。
「やらなくてよかったな」
「旬」で試合を測る人が、43歳で朝倉未来と戦う。この記事は、そこを起点にして書きます。
まず、8月29日(土)の予定を整理します
ABEMAが8月27日に発表した内容です。どちらも無料で、PPVを買わなくても見られます。
| 16:30〜 | 超RIZIN.5 合同公開練習(無料生中継) 朝倉未来、青木真也、YA-MANらが登場。大会12日前のコンディションを公開 |
|---|---|
| 18:00〜 | 「榊原社長に呼び出されました」(生放送) 榊原信行CEOが青木を呼び出し、試合への意気込みと現在の心境を聞く |
| 同日 | 『ボクらのRIZIN〜青木真也〜【後編】』を配信 |
| チャンネル | ABEMA RIZINチャンネル |
大会本番は9月10日(木)。ABEMA PPVで全試合生中継され、配信の開始は15:00、試合の開始は16:00です。見逃し配信は9月15日23:59まで。この「15時と16時」の違いは間違えやすいので、開始時間の記事にも書いています。
番組で青木が話した3つのこと
① 桜庭和志戦は、青木のほうから指名していた
2015年12月、RIZINの旗揚げ大会。青木の相手は桜庭和志でした。この対戦は、青木側からの提案だったと本人が明かしています。
「僕ってやっぱ桜庭和志を見てMMAを始めたわけじゃないですか。なので、触れるんだったら今のうちに触っておきたいですっていう提案だった」
佐藤氏が「あれが実質(桜庭の)引退試合になってしまっているわけで」と振り返ると、青木はこう答えました。
「だから、本当に試合ができて良かったなと思っています」
「約10年やって形になって、10年やってなんかやり切ったなって思った思い出がある」
「だから夢が叶っちゃったっすよね、全部」
② 五味隆典戦は「やらなくてよかった」
桜庭戦のあと、青木は五味隆典との対戦を表明していました。しかし実現していません。
佐藤氏が「見たかった感じもあるけど」と話しても、青木は「やらなくてよかったな」と断言。笹原氏も「RIZINって感じじゃなかった気もするんだよな」と同意しています。
③ 魔裟斗とは「雪解け近い」
青木は『THE MATCH 2022』に出た際、魔裟斗と鉢合わせしないよう自分の移動ルートが遠回りに設定されていたと明かしました。
「明らかにこれ俺、バッティングしないようにできてんじゃんと思った」
「俺は魔裟斗NGじゃない」
笹原氏から、魔裟斗が最近YouTubeで「青木嫌い」と発言していたと伝えられると、青木の反応はこうでした。
「やったーと思った」
「あれは雪解け近いです」
佐藤氏の「ポジティブだね!」というツッコミに、笹原氏が「本当に嫌いな人は『嫌い』とも言わない。触れないですからね」と続けています。
ここから先が本題です。桜庭戦の記録を、実際に確認しました
番組の話を、記録のほうから見直してみます。
| 大会 | RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2015 さいたま3DAYS |
|---|---|
| 日付 | 2015年12月29日 |
| 結果 | 青木真也が1R 5分56秒 TKO勝ち(タオル投入) |
この試合が、桜庭和志の実質的な最後の試合になりました。
整理すると、こうなります。
- 青木は桜庭を見てMMAを始めた
- その桜庭を、青木のほうから相手に指名した
- そして青木がその試合を終わらせ、それが桜庭のキャリアの最後になった
自分を格闘技に引き込んだ人のキャリアを、自分の手で閉じた。そのことについて青木は「本当に試合ができて良かった」と言い、「夢が叶っちゃったっすよね、全部」と言っています。
この構図を頭に入れておくと、9月10日の見え方が変わります。青木は「終わらせる側」に立ったことがある選手です。
数字で見ると、この試合の危なさは一点に集まります
青木のMMA通算成績を、勝ち方・負け方で分けるとこうなります。
| 通算 | 62戦 49勝12敗1無効試合 |
|---|---|
| 勝ちの中身 | 一本勝ち32(勝ちの約65%)/判定勝ち11/KO・TKO勝ち4 |
| 負けの中身 | KO・TKO負け10/判定負け2/一本負け0 |
読み方は単純です。
青木が勝つときは、ほぼ極めています。そして青木が負けるときは、ほぼ殴られて倒されています。12敗のうち10がKO・TKO負け。MMAでは一度も極められていません。
そして直近の試合は、2025年11月16日のONE 173で手塚裕之に2回28秒でTKO負け。打撃で倒された試合です。
朝倉未来は打撃の選手です。この試合の勝敗は、極まるのが先か、当たるのが先か——それだけと言ってもいい。試合そのものの見立てはこちらの記事に詳しく書きました。
「旬」という言葉について
もう一度、番組の発言に戻ります。
青木は五味戦を「旬を逃した」と表現し、やらなくてよかったと言いました。つまりこの人は、試合には「やるべき時期」があると考えているということです。
では、43歳の青木にとって、朝倉未来戦は「旬」なのでしょうか。
材料を並べます。
- 青木は直近の試合で打撃で倒されて負けている(2025年11月)
- 一方で、その前の2試合はどちらも1ラウンドの一本勝ち(2024年1月ジョン・リネカー/2025年3月エドゥアルド・フォラヤン)
- 青木はいまプロレスも並行してやっている。2026年はDDTのトーナメント「KING OF DDT」で初優勝し、6月にKO-D無差別級王座に挑戦しています
MMAとプロレスを同時にやりながら、43歳で、10歳以上年下の相手と戦う。これを「旬」と呼ぶかどうかは人によって割れるところです。ただ少なくとも、「旬を逃した試合はやらない」と公言している人が、この試合は受けた——という事実は残ります。
8月29日18時の「榊原社長に呼び出されました」で、そのあたりを本人がどう話すか。番組の見どころはそこだと思います。
まとめ
- 8月29日(土)16:30から合同公開練習、18:00から「榊原社長に呼び出されました」をABEMAが無料生放送。『ボクらのRIZIN〜青木真也〜【後編】』も同日配信
- 【前編】で青木は桜庭和志戦を自分から提案していたと明かした。その試合(2015年12月29日・1R 5分56秒 TKO)が桜庭の実質最後の試合になった
- 五味隆典戦は「旬を逃した」「やらなくてよかった」。魔裟斗については「雪解け近い」
- 数字で見ると、青木の勝ちの65%は一本、負けの10/12は打撃によるKO・TKO。MMAでの一本負けはゼロ
- 大会本番は9月10日。ABEMA PPVで配信開始15:00・試合開始16:00、見逃しは9月15日23:59まで
選手のプロフィール
この記事に出てくる選手の戦績・経歴は、選手名鑑にまとめています。
この記事の出典
- 番組内の発言:オリコンニュース 2026年8月27日「【RIZIN】青木真也『五味隆典とやらなくてよかった』佐藤大輔氏&笹原圭一氏とABEMAで大いに語る」
- 8月29日の放送予定:日刊スポーツ 2026年8月27日
- 戦績・桜庭戦の記録・プロレスの活動:日本語版Wikipedia「青木真也」/Sherdog
戦績・日程は2026年8月28日時点の公開情報にもとづきます。誤りを見つけられた場合はご指摘ください。