【深掘り】オリー・シュミットとは|中村京一郎の相手の戦績・経歴・強さ
中村京一郎の相手、オリー・シュミットはどんな選手なのか。答えを先に書くと、テコンドーの黒帯を持つ25歳のストライカーで、プロ戦績は4勝3敗です。勝ちのうち3つはKOで、そのうち2つは「裏拳(スピニング・バックフィスト)」で倒しています。一方、UFCデビュー戦は大会の数日前に決まった代役で、1回2分47秒にTKOで敗れました。今回はUFC2試合目で、UFC初勝利を懸けて中村と戦います。日本のファンが気になる「どこの国の選手か」「強いのか」を、公式の記録をもとにまとめました。
30秒でわかる(2026年11月3日時点)
- 決まったこと:日本時間11月8日(日)のUFCラスベガス124、プレリム(大会の前半の試合枠)で中村京一郎(8勝1敗)と対戦。フェザー級の3回戦
- 決まったこと:シュミットはプロ4勝3敗、UFCでは0勝1敗。2026年5月のUFCデビュー戦はマルワン・ラヒキに1回TKO負け
- 検討中(見どころ):KO勝ち3つの打撃が、サウスポーの中村にどこまで通じるか
- 未確認:前日計量の結果(試合前のため未発表)。国の表記は資料によって「ニュージーランド」「ハンガリー」「出身地ニューヨーク」と分かれる
この記事で分かること
- シュミットのプロフィールと、国の表記が3通りある理由
- プロ全7試合の戦績と、勝ち方・負け方の特徴
- 代役で決まったUFCデビュー戦の中身
- 中村京一郎との比較と、試合の見どころ
シュミットはどんな選手か

オリー・シュミットは、UFCのフェザー級(約65.8kg)で戦う25歳です。ニックネームは「ザ・ハンガリアン・スタリオン(ハンガリーの種馬)」。UFC公式の選手ページでは、戦い方は「ストライカー(打撃が中心の選手)」と紹介されています。英語のつづりはOllie Schmidで、日本語では「シュミッド」と書かれることもありますが、この記事ではUFC日本語公式の「シュミット」にそろえます。
| No. | 項目 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 名前 | オリー・シュミット(Ollie Schmid/本名オリバー) |
| 2 | 年齢 | 25歳(2000年12月28日生まれ・UFCStats) |
| 3 | 階級 | フェザー級 |
| 4 | プロ戦績 | 4勝3敗(UFC公式・UFCStats・Sherdogで一致) |
| 5 | UFCでの戦績 | 0勝1敗 |
| 6 | 構え | オーソドックス(左手・左足が前) |
| 7 | 所属ジム | シティ・キックボクシング |
| 8 | 格闘技の経歴 | テコンドー黒帯、柔術青帯。15歳でMMAを始めた(UFC公式スペイン語版の略歴) |
国の表記が3通りある
シュミットは、資料によって国の書き方が違います。UFC公式の大会ページでは国旗がニュージーランド、UFC公式の選手ページでは出身地が「アメリカ・ニューヨーク」、Sherdogではハンガリーです。ニュージーランドの新聞NZヘラルドは「ニュージーランドとハンガリーの両方にルーツを持つ選手」と書いています。
| No. | 資料 | 書かれ方 |
|---|---|---|
| 1 | UFC公式の大会ページ | 国旗=ニュージーランド |
| 2 | UFC公式の選手ページ | 出身地=アメリカ・ニューヨーク |
| 3 | Sherdog | 国=ハンガリー |
| 4 | NZヘラルド(2026年5月2日) | ニュージーランドとハンガリーにルーツを持つフェザー級 |
3つは「出身地」「UFCでの掲載国」「ルーツ」という別々の情報で、どれか1つが間違いとは言えません。ただし、どこで生まれ、どの国籍を持っているかを本人が説明した記事は、当サイトでは確かめられていません。
テコンドー黒帯から15歳でMMAへ
UFC公式(スペイン語版)の略歴によると、シュミットは子どものころからテコンドーを習い、黒帯を持っています。MMA(総合格闘技)を始めたのは15歳です。寝技の柔術は青帯です。柔術の帯は上がるのに時間がかかり、青帯は白帯の次の段階なので、テコンドーの黒帯と同じ物差しでは比べられません。それでも、UFC公式が「ストライカー」と紹介していることとあわせると、打撃を土台にしてきた選手と見るのが自然です。
テコンドーは回転しながら打つ技が多い競技です。後で見るとおり、シュミットのKO勝ち3つのうち2つは、体を回して手の甲で打つ「裏拳」でした。
所属はシティ・キックボクシング
所属のシティ・キックボクシングは、ニュージーランド・オークランドのジムです。元UFCミドル級王者イスラエル・アデサンヤらが所属してきたジムとして知られています。UFCデビュー戦の代役が報じられたとき、米国のスポーツ誌Sports Illustratedは、シュミットを「シティ・キックボクシングの選手」と紹介しています。UFCから声がかかったのはなぜか、UFCや本人の説明は見つけられていません。
プロ戦績は4勝3敗

シュミットのプロ戦績は4勝3敗です。UFC公式・UFCStats・Sherdogの3つで数字は一致しています。プロデビューは2023年で、UFCに来る前はオーストラリアやニュージーランドの地域大会で戦ってきました。勝ち4つのうち3つがKO、負け3つはすべて相手に止められた(KO・一本)負けです。判定までいった試合は1つしかありません。
| No. | 日付(現地) | 結果 | 相手 | 大会 | 決まり手 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2023年5月6日 | 負け | ハリー・ウェブ | Eternal MMA 75 | 3回3分33秒 一本(裸絞め) |
| 2 | 2024年5月4日 | 勝ち | デーン・エッジ | Hex Fight Series 30 | 1回1分15秒 KO(裏拳) |
| 3 | 2024年6月22日 | 負け | ディンプス・ギリーズ | Eternal MMA 86 | 3回3分48秒 TKO(パンチ) |
| 4 | 2025年3月8日 | 勝ち | サイナルワット・スリサワット | Shuriken Fight Series 20 | 3回判定3-0 |
| 5 | 2025年7月5日 | 勝ち | フォード・ガーベス | Supremacy Fighting Championship | 1回 KO(パンチ) |
| 6 | 2026年3月7日 | 勝ち | ジェフ・メサ | Shuriken Fight Series 23 | 1回15秒 KO(裏拳) |
| 7 | 2026年5月2日 | 負け | マルワン・ラヒキ | UFCパース | 1回2分47秒 TKO(パンチ) |
試合の一覧はSherdogの記録です。ガーベス戦の試合時間はSherdogに記録がありません。相手の名前の読み方は当サイトのカタカナです。「一本」は、絞め技や関節技で相手が降参するか、続けられなくなって止められる決着のことです。
KO勝ち3つのうち2つは裏拳
シュミットの勝ち方で目立つのは、1回で終わらせたKOです。2024年のエッジ戦は1回1分15秒、2026年3月のメサ戦はわずか15秒で、どちらも裏拳で倒しました。裏拳は体を回して手の甲を当てる技で、テコンドーの回転技と動きが近い技です。4勝のうち3つが1回KOで、勝つときは早い選手です。ただし、倒した相手はいずれも地域大会の選手です。UFCの舞台での打撃は、まだ2分47秒の1試合分しか材料がありません。
負けた3試合はすべて止められた
負けた3試合は、いずれも相手に止められています。デビュー戦のウェブ戦は3回に裸絞めで一本負け、ギリーズ戦は3回にパンチでTKO負け、UFCのラヒキ戦は1回にTKO負けでした。地域大会の2敗は、どちらも最終の3回まで戦ったあとの負けです。
アマチュアでは世界大会にも出た
アマチュア戦績は、資料によって違います。UFC公式の略歴は「本人側から申告されたアマチュア戦績は8勝3敗(3KO)」と紹介し、Sherdogに載っているアマチュアの試合は9つ(6勝3敗)です。Sherdogに載っていない試合があるためとみられます。Sherdogの9試合のなかには、国際MMA連盟(IMMAF)の2019年ジュニア世界選手権や、2021年の世界選手権(試合は2022年1月)も含まれています。
UFCデビューは大会の数日前に決まった

シュミットのUFCデビューは、2026年5月2日のUFCパース(オーストラリア)でした。もともと出る予定だった選手のけがで、大会の3〜4日前に急に決まった代役出場です。相手は当時プロ8戦全勝の新鋭マルワン・ラヒキで、シュミットは1回2分47秒にTKOで敗れました。準備期間がほとんどないなかでの試合だった点は、結果を見るときに知っておきたいところです。
けがの代役で決まった
ラヒキの相手は、もともとジャック・ジェンキンスでした。ジェンキンスがけがで欠場し、4月28日ごろにシュミットへの変更が報じられました。大会までの日数は、LowKick MMAは「3日前」、NZヘラルドは「4日前」と書いていて、数え方に1日の差があります。シュミットはその直前の3月にジェフ・メサを15秒でKOしたばかりで、プロ4勝2敗、3連勝中でした。Sports Illustratedによると、UFCから連絡が来る前は、5月30日の試合に向けて準備していたそうです。
ラヒキに1回2分47秒でTKO負け
NZヘラルドによると、シュミットはフェイントを多く使って落ち着いて戦い、何発かは当てました。しかし前に出てくるラヒキのスピードに押され、アッパーをまともにもらってダウン。続く攻撃を受けたところでレフェリーが止めました。UFCStatsの記録では、決まり手は「離れた距離からの頭へのパンチ」です。
数字で見るデビュー戦
| No. | 項目(UFCStats) | シュミット | ラヒキ |
|---|---|---|---|
| 1 | 有効打(当たった数/打った数) | 9/30(30%) | 22/40(55%) |
| 2 | 頭への有効打 | 0/15 | 14/25 |
| 3 | 胴への有効打 | 3/6 | 2/7 |
| 4 | 足への有効打 | 6/9 | 6/8 |
| 5 | ダウン | 0 | 1 |
| 6 | テイクダウン | 0(試みなし) | 0(試みなし) |
「有効打」は、UFCStatsが数える「significant strikes」の訳で、離れて打った打撃と、組んだ状態・寝た状態での強い打撃を数えたものです。「テイクダウン」は、相手を倒して寝た状態に持ち込むことです。シュミットが当てた9発は、胴と足だけでした。頭には15発打って1発も当たっていません。UFC公式の選手ページに出ている「1分あたりの被弾7.90」などの数字は、この2分47秒の1試合だけから計算したものなので、選手の実力を表す数字としては材料が少なすぎます。
中村京一郎戦の見どころ

今回の相手、中村京一郎は青森県出身の27歳です。アジアの選手がUFCとの契約を目指す大会「Road to UFC」でフェザー級を勝ち抜き、2026年2月1日(日本時間)のUFC 325の決勝でセバスチャン・サライにTKO勝ちしました。プロ8勝1敗で、今回が約9か月ぶりの試合です。2人とも打撃が得意で、構えは反対です。
2人の比較
| No. | 項目 | 中村京一郎 | オリー・シュミット |
|---|---|---|---|
| 1 | プロ戦績 | 8勝1敗 | 4勝3敗 |
| 2 | 年齢 | 27歳 | 25歳 |
| 3 | 身長 | 約178cm | 約180cm(UFC公式。資料により約175〜183cm) |
| 4 | リーチ | 約178cm | 約180cm |
| 5 | 構え | サウスポー(右手・右足が前) | オーソドックス(左手・左足が前) |
| 6 | 前の試合 | 2026年2月1日 サライにTKO勝ち(UFC 325) | 2026年5月2日 ラヒキにTKO負け(UFCパース) |
身長とリーチはインチ表記を当サイトでセンチに直しました(中村の身長・2人のリーチはUFCStats)。シュミットの身長はUFC公式が71インチ(約180cm)、UFCStatsが6フィート(約183cm)、Sherdogが約175cmで、資料によって違うため、表にはUFC公式の数字を載せています。リーチは1インチ(約2.5cm)差で、ほぼ同じです。戦績は中村の8勝1敗に対してシュミットは4勝3敗ですが、戦ってきた大会の規模や相手が違うため、勝ち負けの数だけで力の差は決められません。
シュミット側の焦点は「早い回の一撃」
シュミットの勝ち4つのうち3つは1回KOです。打撃の得意な選手同士の試合で、裏拳のような一発が当たる場面を作れるかがポイントになります。デビュー戦は準備期間がほとんどありませんでしたが、今回は試合が決まってから準備する時間があった点も前回との違いです。
中村側の焦点は「構えの違い」
中村はサウスポー、シュミットはオーソドックスで、構えが反対です。構えが反対の相手とは、前に出した足の位置や、まっすぐのパンチの通り道が変わります。Road to UFCの準々決勝と決勝をヒザ蹴りを絡めて止めた中村が、どの距離で戦うかに注目です。どちらが勝つかの予想は、この記事ではしません。
よくある質問
オリー・シュミットについて、日本のファンが気になりそうな点をまとめました。戦績や試合の予定は変わることがあるため、答えは11月3日時点のものです。
オリー・シュミットはどこの国の選手ですか?
UFC公式の大会ページではニュージーランドの選手として表示されています。UFC公式の選手ページは出身地をアメリカ・ニューヨーク、Sherdogは国をハンガリーとしていて、資料によって分かれます。所属ジムはニュージーランド・オークランドのシティ・キックボクシングです。
シュミットの戦績は?
プロ戦績は4勝3敗です(UFC公式・UFCStats・Sherdogで一致)。勝ちはKO3つ・判定1つ、負けはTKO2つ・一本1つです。
UFCではこれまで何試合していますか?
1試合です。2026年5月2日のUFCパースで、大会の数日前に代役で出場し、マルワン・ラヒキに1回2分47秒TKOで敗れました。今回の中村戦はUFC2試合目です。
中村京一郎との試合は何時ごろですか?
日本時間11月8日(日)、朝7時に始まるプレリムの4試合目です。当サイトの目安では朝8時台ですが、前の試合が早く終わると早まります。全試合の順番はUFCラスベガス124の試合順の記事にまとめています。
「ハンガリアン・スタリオン」とはどういう意味ですか?
英語で「ハンガリーの種馬」という意味のニックネームです。Sherdogが国をハンガリーとし、NZヘラルドが「ハンガリーにもルーツを持つ」と書いていることと関係があるとみられますが、名前の由来を本人が語った記事は見つけられていません。
「シュミット」と「シュミッド」はどちらが正しいですか?
英語のつづりはSchmidです。UFC日本語公式は「オリー・シュミット」と書いているため、この記事ではそれに合わせています。
次の確認点
いま押さえておきたいのは「プロ4勝3敗・UFCは0勝1敗」「勝つときは1回KOが多い」「デビュー戦は数日前の代役だった」の3点です。試合までに動きそうな点を、確かめる順に並べました。
- 最初の確認:大会前日の公式計量で、2人ともフェザー級の体重を作れたか
- 次の確認:当日のUFC公式ページで、カードの入れ替えや試合順の変更がないか
- 試合後の確認:勝敗と決まり手(この記事にも結果を追記する予定です)
あわせて読みたい
この記事に出てくる選手(UFC公式の選手ページ):オリー・シュミット / 中村京一郎。ほかの選手は格闘録の選手名鑑へ。
出典
- UFC公式(日本語)・オリー・シュミット:プロ戦績4勝3敗、ニックネーム、出身地ニューヨーク、所属シティ・キックボクシング、ストライカー、年齢25、身長71、オクタゴンデビュー2026年5月2日を確認(戦歴の欄はラヒキ戦が「WIN」と表示されるが、結果はTKO負け)
- UFC公式(スペイン語)・オリー・シュミット:略歴の「テコンドーで育ち、15歳でMMAを始めた」、テコンドー黒帯・柔術青帯、申告されたアマチュア戦績8勝3敗(3KO)、2023年5月にプロデビューを確認
- UFCStats・オリー・シュミット:4勝3敗、身長6フィート、リーチ71インチ、オーソドックス、生年月日、次の試合が中村京一郎戦であることを確認
- UFCStats・ラヒキ対シュミット:1回2分47秒KO/TKO、有効打22/40と9/30、部位別の数字、ダウン、テイクダウンを確認
- Sherdog・オリバー・シュミット:プロ全7試合の相手・日付・決まり手、アマチュア9試合、国=ハンガリー、身長175cmを確認
- NZヘラルド(2026年5月2日):「ニュージーランドとハンガリーにルーツを持つ」、4日前の代役、ラヒキ戦の流れ(アッパーでダウン)を確認
- LowKick MMA(2026年4月30日):ジェンキンスのけがによる欠場、3日前の代役、当時のシュミットのプロ4勝2敗・3連勝、ラヒキのプロ8戦全勝を確認
- Sports Illustrated(2026年4月28日):シティ・キックボクシング所属、「シティ・キックボクシングの選手」という紹介、5月30日の試合に向けて準備中だったこと、1週間足らずでの代役を確認
- UFC公式「UFCファイトナイト・ラスベガス124」:中村京一郎×シュミットのカード、国旗の表示、プレリム7:00(日本時間)を確認
- UFCStats・中村京一郎:8勝1敗、身長5フィート10インチ、リーチ70インチ、サウスポーを確認
情報確認:2026年11月3日 朝(日本時間)。戦績・カード・試合順は、計量や当日の変更で変わる可能性があります。